日本近世文学会大会研究発表一覧

『近世文藝』編集委員会 編

▽ 凡 例
 一、本一覧は、日本近世文学会の各大会における研究発表の一覧である。
 二、「近世文藝」50号掲載の一覧(第一〜七五回)を訂正・補綴し、第七六回以降を増補して作成した。
 三、大会初日・二日等の区別はせず、資料の順に従った。
 四、初期の発表では発表・講演の差異が不明確なので、その区別をしなかった。
 五、作品名は『 』、章・編名等は「 」に統一した。


147 第一四七回 二〇二四年十一月十六〜十八日
佛教大学紫野キャンパス1号館
『嵯峨天皇甘露雨』初演年次考 細川 久美子
初代嵐音八の実道外
――歌舞伎『由良千軒蟾兎湊』の由良太郎をめぐって――
古川 諒太
山東京伝『桜姫全伝曙草紙』の手法
――京伝読本の展開の中で――
小林 俊輝
黄表紙の長編化と敵討物の流行 伊與田 麻里江
シンポジウム
「データ駆動による研究の未来――過去から未来を照射する――」
基調報告
入口 敦志
パネルディスカッション
池澤 一郎
藤冨 史花
宮本 祐規子
コメンテーター
柏木 知子
司会
福田 安典
大岡春卜画作『画本手鑑』出板考
――書肆大津屋与右衛門と秋田屋市兵衛の絵本出板を軸に――
古明地 樹
『翁草』の写本 奥野 照夫
大井正武『松の葉』について 大谷 俊太

146 第一四六回 二〇二四年六月八〜十日
専修大学神田キャンパス10号館(140年記念館)
若手交流企画
「卒論、何書いた? 研究、どうしてる?」
企画コーディネート
荻原 大地
座談会
「神保町と日本近世文学会――古書店街の見てきた本と人」
協力=神田古書店連盟
酒井 健彦
橋口 侯之介
纐纈 くり
聞き手
有澤 知世
司会
津田 眞弓
災害を詠じる題画詩――小野湖山『鄭絵餘意』考 松葉 友惟
渋江保の筆写せる『慊堂遺稿』について 池澤 一郎
近世前期における落書の展開と「宝永落書」成立まで 倉員 正江
おさん・茂兵衛の「実説」をめぐって
――『武辺大秘録』『武辺秘録』の記述から――
有働 裕
落語「大丸屋騒動」の成立 勝又 基
近世和算書『塵劫記』の文芸的翻案のいろいろ
――時太郎可候(北斎)作画『胸中算用嘘店卸』を中心に――
ジョセフ・ビルズ
北尾政美は黄表紙『栄増眼鏡徳』の挿絵を描いたのか
――化物の描写を中心に――
吉田 慎一朗
黄表紙から合巻へ、そして浮世絵に
――『視薬霞報条』の場合――
服部 仁

145 第一四五回 二〇二三年十月二十八〜三十日
東北学院大学土樋キャンパス/オンライン会場
伊達騒動と文学・芸能 ――史実と虚構のあいだ―― 平川 新
若手研究者ネットワーク化促進企画関連ワークショップ
「世代を超えて、話し合おう」
@「近世文学史をめぐって」
A「近世文学と教育」
B「近世文学とデジタル化・国際化・学際化」
ワークショップファシリテーター
高松 亮太
加藤 弓枝
宮川 真弥
山東京伝『梅之与四兵衛物語 梅花氷裂』の再検証
――粟野十郎左衛門を通した物語構造――
小林 俊輝
曲亭馬琴の著作における〈悪人〉像
――文化年間初頭の作品を中心に――
池田 真紀子
十返舎一九『黄金花咲陸奥帖』にみる詩歌の活用
――宗任伝説の変容と名所和歌の地誌的想像――
フィンク ウィクトル
近世後期における性霊派の和歌題漢詩について 王 自強
『玉箒子』三ノ一「清水寺の詩」における典拠と石川丈山像 森 翔大
乃翁の東北行脚と『去来抄』故実編 福田 安典

144 第一四四回 二〇二三年六月三日〜五日
日本女子大学目白キャンパス成瀬記念講堂
陶弘景と孫思邈 ――『戒殺物語・放生物語』と善書をめぐって―― 伊 丹
近世玉藻前説話における『勧化白狐通』の位置
――先行狐譚の継承と発展に着目して――
馮 超鴻
和刻本『笑府』三種の比較をめぐって ――藪医者の笑話を中心に―― 粟野 友絵
江戸の病気見舞い本にみる疱瘡神と麻疹神
――歌川国芳「鎮西八郎為朝・疱瘡神」図を視野に――
津田 眞弓
百首歌・題詠・画中歌・絵入本のTEIマークアップの試み
――天和三年刊・菱川師宣画『絵入藤川百首』を例として――
幾浦 裕之
『野ざらし紀行』画巻について 深沢 眞二
素龍関連の『奥の細道』写本をめぐって 岡本 聡
『猿蓑』発句部の再検討 佐藤 勝明
シンポジウム
「没後二百年 大田南畝を語る」
パネリスト
久保田 啓一
宮崎 修多
福田 安典
宮内 淳子
ディスカッサント
小林 ふみ子
司会
宮本 祐規子

143 第一四三回 二〇二二年十一月五日〜六日
同志社大学/オンライン会場
シンポジウム
「越境する・交流する――近世演劇を起点として――」
パネリスト
高橋 則子
北川 博子
川添 裕
寺田 詩麻
岩井 眞實
ディスカッサント
河合 眞澄
合山 林太郎
司会
日置 貴之
明治期刊行「苅萱」勧化本の二系統――近世期刊行の「苅萱」諸作品との比較を中心に―― 岩間 智昭
『太閤記』の構成――小牧・長久手の戦いに関する検討を中心に―― 竹内 洪介
東随舎『続思出草紙』の検証と考察 三宅 宏幸
頼春水『負剣録』における中国游記の摂取の様相――近世後期の漢文紀行における表現の形成過程―― 浅井 万優
津阪東陽の「唐音説」について――殆ど沙をこねるが如し―― 池澤 一郎
小山田与清の蔵書形成――集書と考証と索引の関係―― 梅田 径
光格天皇と女性歌人 盛田 帝子

142 第一四二回 二〇二二年六月十一日〜十二日
中京大学オンライン会場
シンポジウム
「独自進化する?日本近世文学会の研究 ――回顧と展望――」
パネリスト
中嶋 隆
山本 嘉孝
河村 瑛子
陳 捷
ボナヴェントゥーラ・ルペルティ
ディスカッサント
飯倉 洋一
廣瀬 千紗子
司会
藤原 英城
常磐津「〈男江口/女西行〉花吹雪富士菅笠」考 ――富士太郎と廓咄を中心に―― 古川 諒太
『笈の小文』『おくのほそ道』序文考 中森 康之
寛政期「河太郎物」の発生源および成立の前後関係に関する一考察 野澤 真樹
曲亭馬琴『羇旅漫録』の諸本について ――十方庵大浄本を中心に―― 木越 俊介
初期草双紙の料紙からみえるもの ――高精細マイクロスコープによる観察を軸として―― 松原 哲子
『赤城義臣伝』成立の一側面 井上 泰至

141 第一四一回 二〇二一年十一月二十日〜二十一日
立川オンライン会場
シンポジウム
「〈見せる/魅せる〉近世文学」
パネリスト
金子 馨
長田 和也
中西 保仁
林 知佐子
アレッサンドロ・ビアンキ
南 清恵
ディスカッサント
加藤 弓枝
司会
木越 俊介
幕末維新期における太閤記物の切附本 ――本文と挿絵の典拠をめぐって―― 伊藤 美幸
版本の表紙裏に漉き込まれた毛髪の科学分析からわかること
――安定同位体分析とPIXE分析――
入口 敦志
丸山 敦
眞田 裕生
木村 俊太郎
桑木 捷汰
神松 幸弘
及川 将一
二ツ川 章二
『拾遺御伽婢子』作者をめぐる一考察 ――巻五の二「義士忠死」を中心に―― 小田島 由佳
『女郎花物語』に見る季吟と和歌に関する一考察 陳 ◆秀
◆は羽に廾
許六の俳文観 ――『五老文集』・『許六集』所収「五老井記」の分析―― 砂田 歩
大坂出版史における絵入根本 北川 博子

140 第一四〇回 二〇二一年六月十二日〜十三日
慶應義塾大学オンライン会場
シンポジウム
「デジタル時代の和本リテラシー ――古典文学研究と教育の未来――」
パネリスト
佐々木 孝浩
ラウラ・モレッティ
海野 圭介
宮川 真弥
山田 和人
ディスカッサント
勝又 基
司会
津田 眞弓
勧化の素材としての漢籍受容 ――〈倩女離魂〉を例として―― 木村 迪子
『西鶴諸国はなし』巻三の六「八畳敷の蓮の葉」試論
――『太平記』『信長公記』との関係から――
島田 大助
市川湫村と彰義隊の墓を詠った詩 ――明治期の大沼枕山一派の詩風について―― 合山 林太郎
長嘯子関連の狂歌資料 ――石水博物館蔵[狂歌書留]をめぐって―― 岡本 聡
書物としての芝居 ――小津桂窓書簡中の演劇記事を手がかりに―― 早川 由美
「小牧長久手合戦図屏風」はどのように描かれたか
――典拠となった合戦記の発見――
松浦 由起

139 第一三九回 二〇二〇年十一月十四日〜十五日
法政大学オンライン会場
荒木田麗女『藤の岩屋』『野中の清水』の翻案の方法と享受―『野中の清水』跋文の宣長の解釈を契機として― 時田 紗緒里
下河辺長流の学問と歌材 大山 和哉
「つながる喜び――江戸のリモート・コミュニケーション」 パネリスト
神楽岡 幼子
ベティーナ・グラムリヒ=オカ
辻村 尚子
菱岡 憲司
ディスカッサント
神作 研一
司会
小林 ふみ子
『翁草』自筆原本の書誌学的考察 奥野 照夫
芭蕉古池句「蕉風開眼」の真意 中森 康之
烏亭焉馬作『蚊不喰かにくわれぬ呪咀まじない曽我そが
―会話体滑稽本の先蹤として―
マスキオ・パオラ
『本朝酔菩提全伝』の再検証―岩芝をめぐって― 小林 俊輝
馬琴と艶本えほん―『艶本多歌羅久良』『恋のやつふぢ』をめぐって― 板坂 則子

138 第一三八回 令和二年六日〜七日
龍谷大学
中止

137 第一三七回 令和元年十一月九日〜十一日
県立広島大学 サテライトキャンパスひろしま
寛政期の清涼殿障子和歌制作―日野資矩の役割を中心に― 田代 一葉
近世歌風史論序説―十八世紀から十九世紀へ― 浅田 徹
AIくずし字解読支援機能付翻刻システムによるくずし字指導の実践と活用提案 赤間 亮
蕉門と柳営連歌 母利 司朗
『薩摩歌妓鑑』の成立と影響―『国言詢音頭』・『五大力恋緘』への影響― 晝田 葵
平賀源内『根南志具佐』のカッパ図 吉田 宰
岡田清編『芸州厳島図会』の成立と近世後期広島藩の文事―頼杏坪と近藤芳樹を軸に― 吉良 史明
町に触れられなかった寛政二年五月出版規制法 山本 秀樹
大塩平八郎物実録の展開―『狂乱太平記』の以前と以後― 荻原 大地
太閤記物実録の展開を辿る―『真書太閤記』から『太閤真顕記』へ― 竹内 洪介
瀬川采女説話の受容と展開―妻・菊の貞女性と好色性を中心に― 岡部 祐佳
清正像の生成と展開―宇佐美定祐『朝鮮征伐記』をめぐって― 井上 泰至

136 第一三六回 令和元年六月八日〜十日
鶴見大学 記念館
那珂通高『文法捷径』にみる幕末志士の浄瑠璃評釈 川下 俊文
近世小説における章回形式 紅林 健志
広瀨淡窓と『八犬伝』 徳田 武
『聚楽行幸記』諸本考ー伝本の整理を中心にー 竹内 洪介
賀茂真淵の有職故実研究 高松 亮太
後水尾院歌壇と親王門跡 鈴木 健一
『異本洞房語園』の諸本とその受容 長田 和也
大小暦と二世祇徳ー浮世絵と俳諧の関連ー 神谷 勝広
合巻の相板元ー馬琴と種彦のトレードー 佐藤 悟

135 第一三五回 平成三十年十月二十日〜二十二日
愛媛大学 南加記念ホール
日本近世文学の可能性―地域からの発信 神楽岡 幼子(コーディネーター)
小助川 元太(コメンテーター)
(第一部)
愛媛大学図書館所蔵「鈴鹿文庫」から見えるもの
田中 仁(司会)
福田 安典
川平 敏文
(第二部)
愛媛の芸能と近世芸能
廣瀬 千紗子(司会)
大本 敬久
山田 和人
富川房信の浄瑠璃利用の傾向と方法 新井 恵
『安達ヶ原糸車九尾狐』における浄瑠璃『奥州安達原』、
謡曲『善知鳥』の利用について
根本 育実
『当世百歌仙』の刊行とその周辺 三ツ松 誠
伊勢における古風歌集の編纂
―『経雅卿雑記』所収『歌之部』の検討を軸に―
倉本 昭
栗田樗堂『萍窓集』小考
―『石耕集』との選句を比較して―
松井 忍
『呉服文織時代三国志』にみる都賀庭鐘の歴史認
―室町の学問の継承として見た場合―
田中 尚子
柳亭種彦と葛飾北斎・西村屋与八の関係
―文政期江戸出版の構図―
佐藤 悟
直島三宅家蔵「里見家臣八犬士武勇画」について
―瀬戸内に眠る馬琴遺品―
服部 穣治
崋山の情誼
―馬琴をして『八犬伝』第百三十二~四回を書かしむ―
服部 仁

134 第一三四回 平成三十年六月二日〜四日
白百合女子大学 講堂
江湖詩社による宋詩選集刊行について
―南宋三大家を中心に―
藤冨 史花
国分青黒]林詩と幕末漢詩
―大沼枕山・成島柳北「地震行」との関係―
松葉 友惟
石川雅望・曲亭馬琴の『三国演義』「空城計」本事と『天禄閣外史』 徳田 武
浅井了意の仏書について
―「浄土三部経鼓吹」の典拠を中心に―
木村 迪子
小城鍋島文庫蔵『十帖源氏』著者書入本から見えるもの
―成立時期と編纂意図を中心として―
中尾 友香梨
多田南嶺と伊藤東涯・梅宇兄弟 神谷 勝広
秋里籬島による「図会もの」読本の形成とその周辺 藤川 玲満
木村黙老の蔵書目録攷
―多和文庫蔵『高松家老臣木村亘所蔵書籍目録残欠』―
三宅 宏幸
光格上皇の文化的行事およびその再興 盛田 帝子
『四季交加』と『四季物語』 大高 洋司

133 第一三三回 平成二九年十一月十八日〜二十日
鹿児島大学郡元キャンパス(学習交流プラザ)
藩主島津斉興像を問いなおす
―島津家第二十七世としての文武の実践―
鈴木 彰
西郷隆盛と文学 原口 泉
梅暮里谷峨『斯波遠説七長臣』小考 小笠原 広安
「中本」受容と大島屋伝右衛門
―版元、そして貸本問屋として―
松永 瑠成
『忠臣水滸伝』と『忠臣蔵演義』
―『仮名手本忠臣蔵』の白話訳をめぐって─
閻 小妹
姫路騒動実録の生成と展開 田中 則雄
新出本 都の錦『好色堪忍ぶくろ』をめぐる諸問題 宮本 祐規子
『鹿驚集』をめぐる諸問題 佐藤 悟
宗因における出家とその意味山口大学 尾崎 千佳
芭蕉俳論と邵康節 井上 敏幸

132 第一三二回 平成二九年六月十日〜十二日
東京女子大学 二四号館
『万の文反古』巻二の一「縁付まへの娘自慢」考
―「今程世間に見せかけのはやる事はなし」をめぐって―
岡部 祐佳
『浄土要文抄』『あみだはだか物語』『あみだかんきん抄』の諸版 飯野 朋美
関ケ原説話の生成―植木悦『慶長軍記』再考― 井上 泰至
佐倉惣五郎物実録の系譜―『佐倉花実物語』の位置づけをめぐって― 荻原 大地
『清渚集』「神宮先輩幷近来国学人歌集」に関する一考察
―長歌部に見る本居大平の影響―
倉本 昭
小番付集『浪花みやげ』考
―幕末の娯楽的読み物の流通とその性格―
ラウラ・モレッティ
『児雷也豪傑譚』作者考
―一筆庵主人から柳下亭種員への嗣編の問題を中心に―
大関 綾
合巻の表現規制と『茶釜前杓子物語』 佐藤 至子
『雅仏小夜嵐』も上田秋成作ならん コ田 武

131 第一三一回 平成二八年十一月十二日〜十四日
信州大学松本キャンパス(人文学部講義棟・人文学部経法学部講義棟)
『伊曽保物語』版本系統の再検討―(B)系統版本の本文比較を中心に― 李 澤珍
芭蕉と牡丹 岡本 聡
家集を出版すること―賀茂季鷹『雲錦翁家集』を巡って 盛田 帝子
三藐院近衛信尹筆渡唐天神像について 大谷 俊太
A 近世文学研究の黎明 井上 泰至(司会)、
木越 治、
池澤 一郎、
高橋 圭一、
浅田 徹
B 世話・人情話・メロドラマ 木越 俊介(司会)、
今岡 謙太郎、
佐藤 至子、
加藤 敦子、
板坂 耀子
C 朝鮮通信使への新しい視角―宝暦使行(江戸時代、第十一回)を中心に― 染谷 智幸(司会)、
金 文京、
近衞 典子、
康 盛国
「小三金五郎物」の変容と特色―江戸における作品を中心に― 黒澤 暁
『西鶴諸国はなし』「狐の四天王」試論―『狐の草紙』・越後騒動との関係から― 島田 大助
〈宮本武蔵もの〉実録の展開 三宅 宏幸
名古屋書肆永楽屋東四郎の出板 服部 仁

130 第一三〇回 平成二八年五月十四日〜十六日
明治大学駿河台キャンパス(リバティタワー1F リバティホール)
敵討物としての『復讐奇談安積沼』―南杣笑楚満人の敵討物からの影響― 伊與田 麻里江
京伝考証学の協力者―菅原洞斎を中心に― 有澤 知世
山東京伝の黄表紙再考 棚橋 正博
伏見版『標題句解孔子家語』の校勘註に見えるその底本と、日本への伝来について 李 裕利
幕府御大工頭鈴木長頼の文事 真島 望
『花実御伽硯』の粉本―写本『続向燈吐話』の利用について― 畑中 千晶
都賀庭鐘の白話運用―『通俗医王耆婆伝』を中心に― 劉 菲菲
高井蘭山の家系と著述活動 村上 義明
洒落本『列仙伝』は上田秋成作ならん 徳田 武

129 第一二九回 平成二七年十一月七日〜九日
徳島文理大学香川キャンパス(13号館講義棟1階113教室)
未紹介小津桂窓宛木村黙老書翰七通について 服部 仁
近世期の平賀源内伝の検討―『平賀実記』をめぐって― 福田 安典
講演 近世中期高松藩の政治と文化―平賀源内を生んだ歴史状況― 木原 溥幸
新出の模写本「熊野懐紙〈河辺落葉・旅宿冬月〉」と徳川家康における藤原定家の筆跡愛好について 橋 利郎
二十一史通読に見る林鵞峰の学問姿勢 田中 尚子
二十一巻本『武功夜話』書誌調査報告および尾張藩士内藤東甫享年への疑義
―『前野村前野氏系図』巻二の記述を巡って―
松浦 由起
永井洵美の文事と活動―中川文庫蔵『洵美草』『行程日之記』周辺をめぐって― 進藤 康子
休甫作『播磨国室津一見道記』について 母利 司朗

128 第一二八回 平成二七年五月三十日〜六月一日
東京芸術大学音楽学部(5号館1階5-109教室)
日持上人の異域布教説と加藤清正について―『鷹峰群譚』の検討を端緒として― 小此木 敏明
本国寺版をめぐる諸問題―『録内御書』を中心として― 堀部 正円
本阿弥一族と灰屋紹益―吉野太夫の逸話における「父」と「一門」をめぐって― 工藤 隆彰
天理図書館蔵『源氏物語打聞』の再検討―北村季吟とその後裔の古典学をめぐって― 宮川 真弥
賀茂季鷹の人脈と名声―季鷹宛書簡を踏まえて― 神谷 勝広
『太平記演義』の二面性―冠山の不遇意識を軸に― 丸井 貴史
大枝流芳の位置―香道を中心に― 武居 雅子
西村遠里と蕃山学―『居行子』『雨中問答』を中心に― 吉田 宰
藤森弘庵『春雨楼詩鈔』と幕末の出版検閲 佐藤 温
「祇園祭礼信仰記」考―人形浄瑠璃における秀吉像をめぐって― 原田 真澄
芍薬亭長根の読本における「勧戒」―『坂東奇聞 濡衣雙紙』を中心に― 山名 順子
『報仇高尾外伝』における為永春水の創作態度 長田 和也
『とはしぐさ』考 紅林 健志
幕末福井歌壇における橘曙覧の位置 久保田啓一

127 第一二七回 平成二六年十一月二十二日〜二十四日
日本大学文理学部(3号館3階3305教室)
『名女情比』考 マリア・L・ブーニョ
もうひとつの『徒然草』受容―異種『蒙求』の編纂意識をめぐって― 黄 c
鳳林承章サロンにおける江戸初期の文人たち―専修大学図書館所蔵『源氏物語画帖』を中心に― 菅原 郁子
『誹諧短冊手鑑』と「寛文比名誉人」 永井 一彰
『てには網引綱』が規範としたもの 二條 絵実子
鳥取藩国学者鷲見安喜の文事 大内 瑞恵
林崎文庫碑文一件再考―宣長の「御民」称をめぐって― 三ツ松 誠
大沼枕山の出発―清新性霊派批判に実作で応える― 池澤 一郎
馬琴読本の死の場面と仁義八行 洪 晟準
『本朝話者系図』と三笑亭可楽―その性格と東都舌耕芸界の様相― 今岡 謙太郎
境界の書肆吉田四郎右衛門―出版活動の実態と古学の伝播に果たした役割― 加藤 弓枝
二代目西村市朗右衛門と西村源六―その動向と江戸戦略をめぐって― 藤原英城

126 第一二六回 平成二六年五月三十日〜六月二日
上智大学(12号館1階102・10号館講堂)
『偐紫田舎源氏』と『柳亭雑集』 金 美眞
雨月物語』の条理を論じ「青頭巾」鬼僧の最期に及ぶ 矢野 公和
日野資枝の画賛 田代 一葉
芭蕉のいとど 田中 善信
翻刻の未来 司会
川平 敏文
パネリスト
鈴木 健一
藤沢 毅
社会とつながる近世文学 司会
小林 ふみ子
パネリスト
福田 安典
石上 阿希
ラウラ・モレッティ
記念講演 美人図から産み出される江戸詩文と物語の世界 ロバート・キャンベル
講談 吉備津の釜(上田秋成作『雨月物語』より) 神田 陽子
落語 豊志賀の死(三遊亭円朝作『真景累ケ淵』) 隅田川馬石
座談会 木越治
佐藤至子
神田陽子
隅田川馬石

125 第一二五回 平成二五年十一月十六日〜十八日
三重大学(共通教育校舎1号館1階 120教室)
『英草紙』第六篇「三人の妓女趣を異にして各名を成す話」の典拠について 劉 菲菲
『世間妾形気』遊女藤野の人物像―『繁野話』第八「白妙」との対照を手がかりに― 野澤 真樹
『両総紀行』考―虚構化する紀行、虚構化する人生― 牧野 悟資
馬琴作合巻『百物語長者万燈』の改題改刻本『白鼠忠義物語』の稿本 服部 仁
上方版『私可多咄』考 河村 瑛子
『藻屑物語』『雨夜物語』諸本考 ―『男色義理物語』の剽窃箇所をめぐって― 大友 雄輔
『俳諧女歌仙』の成立 木下 優
芭蕉と奈良の町 深沢 眞二
『本朝二十不孝』「我と身を焦がす釜が淵」試論 中村 雅未
享保期江戸歌壇と神田神社 一戸 渉
琴学の受容と再興に見る近世日本の学術の動向―人見竹洞・荻生徂徠・村井琴山を中心に― 中尾 友香梨
文芸活動と伊勢商人 安田 文吉

124 第一二四回 平成二五年六月一日〜三日
東京学芸大学(S棟4階 S410教室)
青本『久米豊勝彼岸桜』考 新井 恵
『女源氏教訓鑑』と草双紙 ―「知」を繋ぐ往来物の役割― 瀬川 結美
近世初期の源氏物語享受 ―花散里巻をめぐって―藤井 日出子
『すずみぐさ』の諸本 奥野 美友紀
猿田彦と未来記―『春雨物語』「目ひとつの神」考― 加藤 十握
磯良の襲撃とまじない―『雨月物語』の当代性― 近衞 典子
文政期人情本の展開に関する考察―洒落本のリバイバル・ブームに関連して― 山杢 誠
南畝の自筆資料―石水博物館蔵『親類書』『放歌集』『あやめ草』― 神谷 勝広
蝶夢の俳論の史的意義 田中 道雄

123 第一二三回 平成二四年十月二十七日〜二十九日
福岡大学 (A棟2階 A203教室)
山本北山の諸芸論─天明・寛政期の序文群を中心に─ 山本 嘉孝
『唐詩選』通俗化の諸相 大庭 卓也
近世読書と破損行為─貸本における落書き、戯画、顔面の擦り消しを中心に ディラン・ミギー
津久井尚重『南朝編年記略』における『大日本史』受容 勢田 道生
享保期教訓本作者考─岩田彦助のこと─ 川平 敏文
江戸版長唄正本の版行上の特徴について─書誌調査と諸本の比較作業をもとにして─ 漆ア まり
狂言作者著述と劇界知識の普及─西沢一鳳『伝奇作書』を中心に─ 日置 貴之
荒木田麗女と本居宣長─『野中の清水』論争をめぐって─ 雲岡 梓
幕末における歌語「神風」変容の内実─幕末国学者の歌作一斑─ 吉良 史明
京伝と三馬─合巻における趣向の相互利用─ 有澤 知世
山東京伝『通俗大聖伝』における「徳」と「聖」 伊與田 麻里江
光丘文庫蔵『物種真考記』をめぐって─「物くさ太郎もの」の中から 網野 可苗
馬琴の自作批評─石水博物館蔵『著作堂旧作略自評摘要』─ 神谷 勝広

122 第一二二回 平成二四年六月二十三日〜二十五日
明星大学 日野校
三言ならびに『今古奇観』の諸本と『英草紙』―庭鐘の粉本利用法をめぐって― 丸井 貴史
『近世説美少年録』『新局玉石童子訓』と『肉蒲団』 三宅 宏幸
浅見絅斎と中国白話小説 徳田 武
『名女情比』の作者について 陳 ◆秀
◆は羽に廾
『新可笑記』と『続太平記貍首編』―巻五の二「見れば正銘にあらず」考― 仲 沙織
嵐雪発句における子ども 服部 温子
三藐院近衛信尹筆〔笑話書留〕について 大谷 俊太
馬琴読本と「再会の割符」 中尾 和昇
「◆の珠」と「三種の神器」―『椿説弓張月』の神器思想―
◆は虫+「礼」のつくり
久岡 明穂
「孝子顕彰」の読売と『御触書集覽 修身孝義鑑』─『日本廿四孝子伝』等の出板を通して天保改革時の出板状況に及ぶ─ 服部 仁
『春雨物語』の彼方へ 木越 治

121 第一二一回 平成二三年九月三〇日〜十月二日
高麗大学校
シンポジウム「日本近世文学と朝鮮」 パネリスト
中嶋 隆
崔 京國
加藤 敦子
司会
染谷 智幸
韓国の日本近世文学研究、日本近世文学研究の朝鮮古典小説味読、その意義と展望 延廣 眞治
韓国における日本近世古典人文学研究の翻訳出版―現状と課題― 鄭 ヒョン
壬辰倭乱(文禄の役)と日本近世文学 崔 官
朝鮮通信使から学芸共和国へ 高橋 博巳
馬琴の懲悪論―儒学思想と異国観との関連を中心に― 金 学淳
『太平記演義』の底本と成立過程について―「太平記抜書」としての性質に着目して― 李 忠◆
◆はさんずいに皓
近松浄瑠璃『本朝三国志』の第五段目について―人形、舞台、語りを中心に― 高 永珍
文化初年の鶴屋南北 片 龍雨
京舞井上流と歌舞伎―上方舞踊詞章成立の背景― 岡田 万里子
『橘窓茶話』に表れたる雨森芳洲の漢詩観 康 盛國
『本朝一人一首』考―諸本と板行の経緯― 陳 可冉
『野傾友三味線』にみる北条団水の創作技法―其磧の受容を中心として― 近藤 仁美
鼻山人の人情本―「欲」という人情― 崔 泰和
『一休諸国物語』『当世手打笑』と西鶴本―『万の文反古』五の二及び『浮世栄花一代男』二の三をめぐって― 琴 榮辰
近松の作品と朝鮮―近松の捉えた朝鮮像― 朴 麗玉
<膝栗毛もの>合巻と二代目岳亭考 康 志賢
草子系『浄瑠璃御前物語』について 福田 安典
日本における代表的孝子の形成―『本朝孝子伝』古典章段を中心として― 勝又 基
雲錦亭の蔵書形成―賀茂季鷹の知源― 盛田 帝子
『月氷奇縁』の画工 北川 博子
軍書の中の小早川隆景―碧蹄館の戦いを中心に― 井上 泰至

120 第一二〇回 平成二三年六月一一日・一二日
日本大学
『新可笑記』「舟路の難義」における〈隅田川物〉の利用仲 沙織
三遊亭円朝「英国孝子之伝」の歌舞伎化日置 貴之
『太平記忠臣講釈』と「水滸伝」周 萍
心中禁止令と八百屋心中について矢野 公和
田中江南『唐後詩絶句解国字解』について―古文辞派の詩の読み方―高山 大毅
「日本詩選採択書目」考高島 要
甲陽軍鑑』における人物像の形成とその波及―玉縄北条氏と北条氏長に関連して―森 暁子
『本朝水滸伝』における蝦夷(えみし)について渡邉 さやか
『双蝶記』の輪郭大高 洋司
上田秋成の宗武・実朝をめぐる活動とその周辺―蓬左文庫蔵『田安亜槐御歌』の紹介を兼ねて―高松 亮太
中島広足と青木永章の長歌田中 仁
付合語から見る『冬の日』の付合大城 悦子
松島の夜―『奥の細道』注解―井上 敏幸

119 第一一九回 平成二二年一一月二〇日・二一日
島根大学 松江キャンパス
朝比奈図像考 ―朝比奈と鶴をめぐって―星 瑞穂
国芳の水滸伝絵画 ―魚智深を中心に―周 萍
『諸道聴耳世間猿』巻一の一のモデル候補 ―道修町の小西家・山本家―宍戸 道子
『鎌倉管領九代記』の歴史叙述―『中古日本治乱記』との関連を中心に―湯浅 佳子
橘曙覧「独楽吟」の表現形式における漢詩受容の可能性―邵雍「首尾吟」との関連をめぐって―王 暁瑞
菊池三渓『本朝虞初新誌』典拠考福井 辰彦
俳論書としての『西鶴冥途物語』浜田 泰彦
四方赤良の狂歌判詞小林 ふみ子
『続落久保物語』と『よしはら物語』―作者と成立について―天野 聡一
『浮世風呂』における教訓吉丸 雄哉
『西鶴諸国ばなし』「大晦日はあはぬ算用」の挿絵に込められた作意堅田 陽子
飾りとしての文学―徳川家光肖像画における文学の可視化入口 敦志

118 第一一八回 平成二二年五月一五日・一六日
実践女子大学
仮名遣いからみた為永春水人情本と為永連 ―『春色梅児譽美』『春色辰巳園』における「まいる・まゐる」「ゆへ・ゆゑ」の場合―木川 あづさ
芭蕉における『本朝一人一首』の受容 ―『嵯峨日記』・『おくのほそ道』を中心に―陳 可冉
近世後期和歌における扇合田代 一葉
書肆松会市郎兵衛の出自と江戸初期出版界の動向柏崎 順子
翻訳論としての『四鳴蝉』及川 茜
落語「二階の間男」の戸籍調べ ―朝鮮随筆文集『慵齋叢話』について―琴 榮辰
浄瑠璃本のベストセラー ―残存点数の比較にみる受容の実態―神津 武男
『椿説弓張月』と聖徳太子伝承 ―琉球争乱を中心に―三宅 宏幸
読本の校正 ―『俊徳麻呂謡曲演義』の場合―服部 仁
平仮名本『因果物語』・片仮名本『因果物語』の序文検討土屋 順子
備後鞆の浦の『伽婢子』渡辺 守邦

117 第一一七回 平成二一年十一月七日・八日
関西学院大学
国文学研究資料館蔵秋成説書入『万葉集』について高松 亮太
『古今集誹諧歌解』の諸問題◆田 将樹  ◆は竹冠に隻
四方側分裂 ―二枚の狂歌合広告が語るもの―高橋 章則
『笈の小文』の板木永井 一彰
奥の細道発句二題井口 洋
初期草双紙における浮世草子受容 ―富川房信を中心に―矢田 真依子
『世間化物質気』巻三の二「我身に惚ぬきし芸者の贔屓」考 ―モデル小説としての読み―長谷 あゆす
『新語園』における原話離れについて高橋 隆平
『好色一代男』と『京童』藤原 英城
近世中期の出版文化における勧化本の位相 ―粟津義圭の著作を具体例として―足立 賀奈子
江戸版仮名草子の出版とその後柳沢 昌紀
宇治加賀掾段物集検討 ―段物集のあり方を探る―川端 咲子
歌舞伎と諸芸能河合 眞澄

116 第一一六回 平成二一年五月一七日・一八日
早稲田大学
中島広足『樺島浪風記』について ―雅俗混淆の紀行―吉良 史明
橋本経亮の集書活動 ―『香果遺珍』研究序説―一戸 渉
『椿説弓張月』と『水滸後伝』・『島津琉球軍精記』金 時徳
『本朝水滸伝』改題考紅林 健志
『猿蟹合戦』の異伝と流布 ―「猿が島敵討」考―沢井 耐三
広瀬淡窓の陸游詩受容 ―「論詩詩」を中心に―黒川 桃子
北条霞亭の編纂態度 ―『黄葉夕陽村舎詩 後編』の成立事情―小財 陽平
菊池教中の経世意識と『澹如詩稿』佐藤 温
安永十年与謝蕪村作「武陵桃源図」を読む山形 彩美
都会派俳諧と唱和の方法 ―「句兄弟」の史的展開―稲葉 有祐
瓢亭百成の文事 ―近世後期噺本作者の足跡とその交流―藤井 史果
朝鮮版『三綱行実図』の日本伝来と翻訳 ―浅井了意の『三綱行実図』を中心に―金 永昊
上方読本挿絵師、一楊斎正信について ―村田嘉言との関係―福田 安典
『慶長見聞集』と『童観抄』渡辺 守邦

115 第一一五回 平成二〇年九月二七日・二八日
北海道大学
松平雪川の俳諧活動 ―京伝との関わりに触れながら―鹿島 美里
幕末・明治初期漢詩壇再考 ―京坂の漢詩人を中心に―合山 林太郎
読本『浪華侠夫伝』における歌舞伎摂取の手法 ―「けいせい筥伝授」との関係を中心に―北川 博子
豊後節の隆盛とその分派 ―享保末からの江戸における音曲享受の諸相―鹿倉 秀典
化政期の歌文派和学者における教化意識の高まり ―宣長学の継承と変容―青山 英正
『安政六年 堀内匡平日記』について ―『源氏物語紐鏡』出版と上方文人との交流―下坂 憲子
明和改正謡本における記紀説話 ―田安宗武『古事記詳説』の影響をめぐつて―中尾 薫
『帝鑑図説』の読まれかた ―『帝鑑評』を中心に―入口 敦志
立教大学蔵『昨日は今日の物語』古活字十行本について石川 俊一郎
蕉風復興運動と加藤暁台寺島 徹
『おくのほそ道』「松島」再考井上 敏幸

114 第一一四回 平成二〇年六月七日・八日
大東文化大学(板橋キャンパス)
七代目団十郎の役者似顔と合巻『やまみづ天狗〓大山』桑原 博行
『絵本三国志』の挿絵における『三国志演義』「遺香堂本」の摂取様相 ―合戦場面への応用を手がかりに―梁 薀嫻
軍記・実録による真田幸村伝高橋 圭一
『英草紙』第三編をめぐって木越 秀子・木越 治
『愛護若塒箱』豊竹若太夫正本の存在について石田 賢司
宇治加賀掾の浄瑠璃芸論『竹子集』序文と『塵芥抄』系謡伝書  ―進藤以三著『筆の次』との関わりを中心に―田草川 みずき
馬琴の『水滸伝』再評価をめぐって ―「今古独歩の作者」羅貫中の発見―神田 正行
『南総里見八犬伝』第四輯初印本と後印本の挿絵 ―文渓堂版後印本の薄墨図は誰が指示したのか―服部 仁
『野槌』の諸版とその影響河村 真理子
『六諭衍義大意』の刊行と展開高橋 昌彦
賀茂真淵の古典学 ―『源氏物語新釈』の注釈方法をめぐって―高野 奈未
『百物語』考 ―引用和歌・句をめぐって―小川 武彦
奥の細道末の松山条本文存疑井口 洋

113 第一一三回 平成一九年一一月一〇日・一一日
佐賀大学 本庄キャンパス
「鬼神のお松」の生成 ―歌舞伎における脚色を中心に―神林 尚子
『国性爺後日合戦』の再検討 ―近松の描いた国性爺像の意味―大橋 里沙
「慰改て咄しの点取」考 ―西鶴の「物は尽し」―浜田 泰彦
唐冠考 ―『帝冠図説』受容一端―入口 敦志
『肥後道記』の典拠と主題尾崎 千佳
近世前期大名における孝子表彰と孝子伝 ―松平忠房の事例を中心に―勝又 基
[講演]佐賀藩の漢籍高山 節也
[講演]九州の地方出版中野 三敏
関亭伝笑の合巻 ―作品の特徴と作者の工夫―義田 孝裕
『桜姫全伝曙草紙』の方法 ―『艶道通鑑』をめぐって―本多 朱里
栗杖亭鬼卵の読本と実録田中則雄
鴛河申也の江戸歌壇における活動 ―祐徳中川文庫の遺稿群を中心として―進藤 康子
花月草紙の成立川平 敏文
昇道筆秋成消息文集について飯倉 洋一

112 第一一二回 平成一九年六月九日・一〇日
青山学院大学(ガウチャー・メモリアルホール)
『怪談御伽桜』とその周辺宮本 祐規子
山手馬鹿人・大田南畝同一人説の再検討 ―『蝶夫婦』と南畝の洒落本を中心に―藤井 史果
疱瘡絵本『雛鶴笹湯寿』考津田 眞弓
犬江親兵衛の初陣三宅 宏幸
馬琴と西鶴徳田 武
賀茂真淵の題詠観高野 奈未
礪波今道と上方の和学者たち一戸 渉
『仮名草紙国性爺実録』考 ―『天竺徳兵衛聞書往来』との関連を中心に―守屋 美紀
元禄歌舞伎と土佐少掾 ―『薄雪』を中心に―鈴木 博子
其角の不易流行観牧 藍子
「忌諱に触れる」作品をめぐって ―『黄葉夕陽村舎詩』前編巻一成立に関する一考察―小財 陽平
愛卿・宮木野・崔氏・武設 ―アジア漢字文化圏の中の『剪灯新話』―金 永昊
近世文学における東アジア文学の影響 ―朝鮮軍記物(壬辰倭乱作品群)と『懲録』―金 時徳
『板倉政要』正続説話の位大久保順子

111 第一一一回 平成一八年一一月四日・五日
静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)
『通俗忠義水濫伝』翻訳者の問題─『忠義水濫伝解』凡例と『忠義水瀞伝』施訓者の再検討を通じて ─中村 綾
『松染情史秋七草』論 ─ 虚と実 ─中尾 和昇
馬琴の「水濫三等観」の形成菱岡 憲司
豪商大橋淡雅における文事と時局佐藤 温
奥の細道松島条校訂私案井口 洋
生涯学習としての在地研究─ 駿府十返舎一九研究会を中心として ─小池 正胤
京都経師の出版活動万波 寿子
吉野屋為八の出版活動藤川 玲満
鱗形屋板初期草双紙絵外題考松原 哲子
甫庵『信長記』初刊年再考柳沢 昌紀
実録と絵本読本─ 速水春暁斎もの「実録種」絵本読本を例に ─菊池 庸介
文化三、四年の京伝・馬琴と『桜姫全伝曙草紙』大高洋司

110 第一一○回 平成一八年六月一○日・一一日
専修大学 神田キャンパス
『小鳥うた合』をめぐって岡本 聡
西沢一風作『男色足分船』について石上 阿希
八百屋お七は実在したのか矢野 公和
(実演)江戸糸あやつり人形結城座
馬琴の「人情」と演劇の愁嘆場大屋 多詠子
馬琴の吉凶観 ― 読本作品と『後の為乃記』を中心に ―黄 智暉
合巻に描かれた「朝顔」の象徴性大竹 寿子
『狂歌現在奇人譚』の馬琴服部 仁
『慶安太平記』の読者ピーター・コーニツキー
都の錦自筆『内侍所』攷山本 卓
『賀古教信七墓廻』の上演年代井上 勝志
明治・大正の子供達と絵草紙松原 秀江
大潮元皓の生涯 ― 言語生活を中心に ―若木 太一

109 第一○九回 平成一七年一一月五日・六日
奈良女子大学
嵯峨本『伊勢物語』の活字と組版鈴木 広光
最後の浄瑠璃本板元・加島屋竹中清助について神津 武男
板木のありか永井 一彰
(講演)古梅園の造墨と文化交流松尾 良樹
「吉備津の釜」試論 ― 和歌・俳諧の連想語に注目して ―金 京姫
秋成の土佐日記注釈と「海賊」一戸 渉
『近世奇跡考』草稿本についてクリストフ・マルケ
佐藤 悟
西鶴の構想力 ― 『西鶴名残の友』巻四の五試論 ―長谷 あゆす
『似我蜂物語』典拠考安原 眞琴
近松の時代浄瑠璃に描かれた「執着」「執念」韓 京子
『松の葉』吾妻浄瑠璃の考察梅澤 伸子
古浄瑠璃の慣用章句について ― 談義俗講と室町物語にわたる ― 浜田 啓介

108 第一○八回 平成一七年六月一一日・一二日
立教大学
江戸川乱歩と近世資料 ― 旧蔵書に関する一考察 ―丹羽 みさと
西鶴の情報源 ― “米商人世之介”の側面からの一考察 ―森田 雅也
河瀬菅雄『続ふもとの塵』について大内 瑞恵
長孝の添削指導 ― 祐庵の詠草集から ―日下 幸男
『松花堂芳野道の記』について上野 洋三
「敵討噂古市」にみる黙阿弥が描いた善人像埋忠 美沙
勝俵蔵の初期作『けいせい井堤〓』をめぐって光延 真哉
竹本筑後掾の後継者問題と豊竹若太夫石田 賢司
『孕常盤』考 川端 咲子
八犬士の成立について的場 美帆
京伝合巻と板元たち二又 淳
惟中寓言論の戦略性 ― 宗因・即非・西鶴をめぐって ―藤原 英城
其角と紀行 ― 『新山家』をめぐって ― 辻村 尚子
儒流の俳人午寂と享保俳壇大庭 卓也
投壺論の系譜徳田 武

107 第一○七回 平成一六年一一月二〇日・二一日
同志社大学 今出川校地
『椿説弓張月』の方法久岡 明穂
書物と地本の間 ‐文化期における中本型読本の消滅について−木越 俊介
後期読本作者小枝繁の位置田中 則雄
伊予の貸本屋について福田 安典
幕末の新聞が挟まれていた明治の草紙 −草紙の製本過程に及ぶ−服部 仁
『男色大鑑』における女性と「我」畑中 千晶
『木やり大全』について中島 次郎
歌舞伎と紀海音『三井寺開帳』河合 眞澄
『随葉集』の諸問題深沢 眞二
『智恵鑑』の出版と修訂柳沢 昌紀
仇気屋艶二郎の変容 佐藤 至子
『梅暦』を読んで考えたこと −江戸的封建制の内実について−中野 三敏

106 第一○六回 平成一六年六月一二日・一三日
東洋大学 白山校舎
団水の仏学 −『好色破邪顕正』『諸宗鉄槌論』の創作方法をめぐって−水谷 隆之
『十能都鳥狂詩』をめぐる諸問題藤川 雅恵
浮世草子と見世物神谷 勝広
蕪村・几董発句における「趣向」と「案じ場」千野 浩一
『通言総籬』をめぐる江戸座俳諧 −石原徒流と吉原仲の町茶屋主人の俳諧活動−鹿島 美里
不用意の論谷地 快一
元禄の添削神作 研一
『竹斎』東下りの年代について松本 健
『太閤記』と『絵本太閤記』との比較研究金 時徳
助六劇固定化の要因について −市川家と九代目市村羽左衛門−齊藤 千恵
『双生隅田川』の四段目の舞台演出について山田 和人

105 第一○五回 平成一五年一一月二二日・二三日
石川県女性センター
勘三郎座と川村十兵衛中島 次郎
景物本考浅埜 晴子
『ぬれほとけ』の「心鏡」松浦 恵子
初期浮世草子の江戸下し本 −新出西村本『好色日用食性』『好色春の曙』をめぐって−中嶋 隆
(講演)明清小説と善書小川 陽一
寛政期の大田南畝と狂歌小林 ふみ子
『狂歌波津加蛭子』考 −石川雅望の狂歌活動再開を巡って−牧野 悟資
浪華一九の『花競二巻噺』について −笑話本作品としての考察−宮尾 與男
泰里の上洛 −点茶から煎茶へ−藤田 真一
幕末の歌集と教化 −『明倫歌集』の編纂過程について−青山 英正
『冠辞考』の享受に関する一考察 −本居宣長手沢本を中心に−奥野 美友紀
近世金沢の出版竹松 幸香
元禄期加賀藩の学芸と今枝直方勝又 基
北野社宮仕(中)という歌学専門職集団の組織と運営の実態 −小松へ流出した頭脳・脳順「伝」の基底として−棚町 知彌

104 第一○四回 平成一五年六月七日・八日
清泉女子大学品川校舎
西鶴の文体とことわざ ─文学的文体論への試み─南 陽子
『傾城禁短気』の野傾優劣論濱口 順一
近世初期における和書刊本の諸問題和田 恭幸
中本洒落本『青楼五雁金』と『染抜五所紋』について棚橋 正博
「常盤問答」考 ─浄瑠璃本文の成立をめぐって─深谷 大
近松作者署名と義太夫節の確立井上 勝志
『南総里見八犬伝』における犬阪毛野の仇討ちの構図高橋 京子
『椿説弓張月』の構想と謡曲「海人」大高 洋司
江戸座の業俳の活動 ─酒井雅楽頭家の文化圏─井田 太郎
伊勢御師の学芸加藤 弓枝
徒然草講釈について川平 敏文
寛政期合筆狂歌絵本と土佐派風絵師尚峰鈴木 淳

103 第一○三回 平成一四年一一月二日・三日
長崎大学文教キャンパス・中部講堂
撰集論試論『炭俵」発句篇読解の支点 ─本質としての詠み筋─露□ 香代子
支考俳論における「人和」と「時宜」 ─「虚実」の現成を巡って―岩倉 さやか
題の俳論史 ─詞の題、心の題─永田 英理
江戸書肆万屋清兵衛の初期活動速水 香織
富士谷御杖『古今集講次得道』の学説についての基礎的研究但馬 貴則
建部綾足と能褒野陵岡本 勝
『通俗五代軍談』の原本と構成法 ─「通鑑に載博へたる所を抜粋和訳す」考─熊 慧蘇
式亭三馬の「黄表紙的合巻」吉丸 雄哉
秋里離島の俳諧活動藤川 玲満
『おくのほそ道』はなぜ「月日は」で書き始められたのか井上 敏幸
横本型義太夫節段物集考酒井 わか奈
「粧水絹川堤」初演考 ─幾竹座の創始をめぐって─鈴木 光保
文化年間の江戸歌舞伎 ─大田南畝の視点から─中村 恵
幸若舞起源の画題と「石投」の変貌佐藤 悟
「天明俳諧」という語を疑う田中 道雄

102 第一〇二回 平成一四年六月八日・九日
成城大学
シンポジウム 「江戸文芸研究の可能性」パネリスト
アンドリュー ガーストル
ヘンリー スミス
笠谷 和比古
崔 博光
赤間 亮
揖斐 高
司会
倉員 正江
浄瑠璃本板木の移動(西沢九左衛門から玉水源次郎へ) ─正本屋西沢小兵衛と万屋保井仁右衛門の関わり─神津 武男
いわゆる「講談ダネ」について ─成功譚の祖型としての河村瑞軒を例に─中込 重明
挿絵から「読む」百人一首 ─『百人一首像讃抄』の挿絵の論理と意味─加藤 次直
『其雪影」のねらい ─夜半亭撰集論─藤田 真一
江島為信伝考下坂 憲子
写本小説「二木章』の素材と背景土居 文人
『新編金瓶梅』と中国小説神田 正行
分別者のくされ知行 ─『鳩巣小説」所収山内一豊の妻の逸話を読む─白石 良夫

101 第一〇一回 平成一三年一一月三・四日
立命館大学衣笠キャンパス
正願寺過去帳 ―野間光辰氏「了意追跡」をめぐって―高野 昌彦
浅井了意自筆資料をめぐって石川 透
都の錦の獄前獄後に関する断章 ―『俳諧いかりつな』『薄紅葉』をめぐって―藤原 英城
『西鶴名残の友』の事実性 ―「はなし(咄)」の視点から― 長谷 あゆす
笑話本の復元とその問題点 ―元禄期の『噺かのこ』を例にして―宮尾 與男
十八世紀京都における〈和歌〉 ―小沢蘆庵の門人指導を通して―加藤 弓枝
秋里籬島の文章 ―「名所図会」本の文章部分の構成―西野 由紀
小本『俳諧七部集』の重版永井 一彰
黄表紙の中の五代目市川團十郎三瓶 裕子
新出近松歌舞伎狂言本『けいせい七堂伽藍』考正木 ゆみ
魯文と仙果の江戸 ―幕末合巻の都市風景―佐藤 至子
曲亭馬琴と小夜中山伝説 ―『八犬伝』伏姫と犬士たちの構図―板坂 則子

100 第一〇〇回 平成一三年六月九・一〇日
中央大学多摩校舎
篤胤の晩年と著述出版吉田 麻子
林述斎と風月社石原 隆好
菊院の日記 ―伊丹文芸資料―神谷 勝広
元禄前後の伊勢歌壇神作 研一
津山郷土博物館所蔵『むら松巻』をめぐって深谷 大
江戸半太夫の語り物 ―『丹波与作知略馬士』を中心に―鈴木 博子
幕末江戸の宮地芝居について ―湯島天神杜内の芝居を中心に―佐藤 かつら
三遊亭円朝と円通堂二村 文人
銅版草双紙考磯部 敦
『北越雪譜』二編成立考 ―京山の加筆部分をめぐって―津田 眞弓
寛政・享和期の上総屋利兵衛木越 俊介
後光明天皇説話の行方 ―続『鳩巣小説』を読む―白石 良夫
『好色一代男』新論信多 純一

99 第九九回 平成一二年一〇月二八・二九日
高知女子大学(会場 高知県教育会館高知城ホ―ル)
『続水鳥記』の作者黒木 千穂子
『淋敷座之慰』と『竹斎』中島 次郎
瀧川昌楽と『日本三十四孝賛伝』勝又 基
江戸派伝播の一形態 ―小倉藩国学者の場合―亀井 森
土佐句テニハの形成堀切 実
上方歌舞伎の実事 ―宝永正徳から享保へ―佐藤 知乃
紀海音の趣向と場冨田 康之
『芝翫年代記大成』考神楽岡 幼子
台帳と上演の実際 ―『伊賀越乗掛合羽』の場合―河合 眞澄
太閤軍記の周辺 ―『厭蝕太平楽記』を中心に―村田 明彦
異聞伊賀越敵討 ―『鳩巣小説』を読む―白石 良夫
後期上方読本における長編構成の方法田中 則雄
近世小説本の形態的完成について濱田 啓介

98 第九八回 平成一二年 六月二四・二五日
東京大学本郷キャンパス
『伽婢子』の怪異表現 ―「幽霊」と「亡魂」について―高野 昌彦
歌のまこと、心のまこと ―「菊花の約」論―三浦 一朗
『近世説美少年録』小考 ―中国白話小説の重層的摂取法に拠る趣向化について―崔 香蘭
天保改革後の合巻出版の動向高柳 東花
落栗庵元木網の天明狂歌小林 ふみ子
歌諦詞章と狂歌 ―天明期を中心に―鹿倉 秀典
江戸初演浄瑠璃本板木の大坂流入の背景神津 武男
江戸板一枚摺役者評判記考倉橋 正恵
光格天皇とその周辺 ―近世後期堂上歌壇への一視点―盛田 帝子
寛政前期の酒井抱一の俳諧の傾向 ―前田春来への私淑―井田 太郎
江戸小咄本の板元と編者をめぐつて ―奥村喜兵衛と青木宇千―鈴木 久美
明和期子供絵本の一側面岡本 勝

97 第九七回 平成一一年一一月一三・一四日
相愛大学・相愛女子短期大学
草紙屋城殿の周辺石川 透
古活字版『阿弥陀胸割』孝和田 恭幸
平賀源内の著作をめぐる諸問題石上 敏
『椿説弓張月』の七五調野口 隆
『続膝栗毛』と板元たち二又 淳
『役者小夜衣』の役者と配役井上 和人
実録『播磨国書写敵討』の成立土居 文人
秋成における「ひとつ心」 ―その背景と意義―内村 和至
天明狂歌の一面小林 勇
昌琢宗匠連歌会の構成とその展開 ―宗因の位置をめぐって―尾崎 千佳
『おくのほそ道』蛤本の謎永井 一彰
『江戸繁昌記』と天命論新稲 法子
上方咄の会本と増舎大梁宮尾 與男

96 第九六回 平成一一年六月一九・二〇日
日本女子大学目白キャンパス
山東京山伝記考 ―大名家とのつながりを中心に―津田 眞弓
馬琴と『塩尻』神田 正行
『八犬伝』と『西遊記』奥野 倫世
『南総里見八犬伝』と聖徳太子伝湯浅 佳子
古浄瑠璃『源平兵者揃』 ―『木曾物語』の本文を巡って佐谷 眞木人
清水寺略縁起の成立 ―本縁起との関連―田中 美絵
三遊亭円圓朝『累』物の優越性 ―その信憑性(実証性)をめぐつて―小島 佐江子
多田南嶺の浮世草子 ―当代俳壇との関係を軸に―神谷 勝広
浮世草子末期における菊屋安兵衛の動向山本 卓
地本問屋西宮新六の出版活動金井 圭太郎
寛政期の江戸狂歌界渡辺 好久児
葛飾北斎の読本挿絵 ―北斎と道教諏訪 春雄

95 第九五回 平成一〇年一〇月三一日・一一月一日
広島大学東千田キャンパス
『藤簍冊子』「こを梅」をめぐつて ―寿蔵設営の意図と「?有梅」―正本 綏子
「海賊」考 ―紀貫之と文屋秋津との接点―近衛 典子
「諸道―聴耳―世間―猿」の意味山本 秀樹
戸田旭山小伝 ―庭鐘・椿園・源内の周辺―福田 安典
仕入印と符牒鈴木 俊幸
文化前期地本間屋の動向佐藤 悟
会話体洒落本における滑稽描出の手法について ―会話体洒落本の中の小咄的要素―伴野 英一
地口本・口合本中島 穂高
田宮坊太郎物実録の諸本 ―「実録の生長」という視点から―菊池 庸介
兵法家伊南芳通と『続太平記貍首編』倉員 正江
写本『比売鑑』をめぐつて勝又 基
甫庵『太閤記』における太閤批判長谷川 泰志
『伽婢子』恋愛譚における作者の位置常吉 幸子
近世芝居番付の「語り」加藤 圭
「幻住庵記」鑑賞の一視点西田 耕三

94 第九四回 平成一〇年六月二〇・二一日
戸板女子短期大学
新出本『おくの細道』の用字特性について岡田 桂子
『おくの細道』私注 ―「そゞろ神の物につきて心をくるはせ」の意味―井上 敏幸
「古池」句の成立と解釈深沢 眞二
芭蕉の秀句“木槿は馬にくはれけり”に異見あり暉峻 康隆
道春点『老子口義』と徳倉昌堅大野 出
軍学者流の通史『本朝通記』井上 泰至
履霜軒恵藤一雄の歌業神作 研一
加藤千蔭の画業鈴木 淳
江戸歌舞伎の上演方法 ―寛保三年『春曙〓曾我』をめぐって―佐藤 知乃
“代作屋大作”花笠文京の執筆活動について木越 俊介
西南戦争に取材した草双紙 ―『鳥追阿松海上新話』出現をめぐって―佐々木 亨
江戸板元の地域性金井 圭太郎
延宝期の俳書出版雲英 末雄

93 第九三回 平成九年 一一月八・九日
天理大学
『辞闘戦新根』について ―洒落言葉を中心として―松原 哲子
『天下一面鏡梅鉢』における改刻部について山元 千華
『世界綱目』諸本の成立と幕末歌舞伎の動向加藤 次直
絵入浄瑠璃本『あつた宮武具揃』考深谷 大
近世奈良絵本論諏訪 春雄
『俳論』と中興俳諧豊田 千明
〈板木に植ゆる〉考母利 司朗
新出芭蕉自筆本『奥の細道』の位置付けについて ―貼り紙改訂前・後における用字法の違いを中心に―伊藤 厚貴
『おくの細道』の原本文について井口 洋
其磧時代物と怪異小説 ―『都鳥妻恋笛』の場合―木越 治
秋成と南畝 ―『藤簍冊子』をめぐって―鈴木 よね子
富岡本「血かたびら」論の可能性飯倉 洋一
三馬合巻の文体佐藤 至子
歴史(時代)小説遡源本田 康雄

92 第九二回 平成九年六月一四・一五日
秋田経済法科大学
明治期旧派類題句集をめぐって越後 敬子
二つの時宜 ―支考と御杖―中森 康之
「水竹深処」考 ―人見竹洞の文業―大庭 卓也
吉川五明の交遊圏 ―俳人間の交流の様相―二田 貴広
時鳥と時雨のルーツ暉峻 康隆
江戸芝居番付の「語り」加藤 圭
『八橋調能流』小考 ―近世歌謡史の視点から―山崎 泉
『先代旧事本紀大成経』の聖徳太子伝湯浅 佳子
『鳥虫歌合』をめぐって岡本 聡
『伽婢子』と叢書 ―『五朝小説』を中心に―黄 昭淵
通俗軍書『奥州征伐記』をめぐって藤沢 毅
『熊谷蓮生一代記』の構成 ―先行作品の摂取を中心に―土屋 順子
写本もの人情本について ―『江戸紫』の確認―鈴木 圭一
都の錦と中国小説 ―『新鑑草』の検討を通して出牢の時期に及ぶ―徳田 武

91 第九一回 平成八年一〇月二六・二七日
同朋大学
岡田三郎右衛門と森田庄太郎の出版活動 ―西鶴と出版書肆との相関の前提―羽生 紀子
貸本屋伊勢屋忠右衛門の出板活動二又 淳
司馬江漢と『童観抄』中島 次郎
大田南畝の「読平語」 ―『玉壕笊M抄』について―池澤 一郎
「戯作」の範囲 ―一代男・首章を例にして―中野 三敏
絵入り狂言本の挿絵が語るもの ―京坂の絵入り狂言本に対する座元の発言力―高杉 佐代子
鬼王貧家の場の成立と変遷鏡味 貴美子
近松と『愈愚随筆』 ―和製類書の介在―神谷 勝広
狂言本「両州連理の松」私見 ―その上演中止説を疑う―鈴木 光保
仮名草子から実録へ ―「天草軍記物」実録の成立―菊地 庸介
『作者胎内十月図』の絵に関する一考察腮尾 尚子
江戸戯作(文と絵)における絵の独自性 ―柿種と京伝鼻―東ヶ崎 文子
智月の歳旦帖荒滝 雅俊
御伽草子と俳諧母利 司朗
江戸座俳諧の俗語意識鈴木 勝忠

90 第九〇回 平成八年六月八・九日
東京都立大学
説教浄瑠璃『まつら長者』諸本の検討田中 美絵
元禄江戸歌舞伎に見られる配役と仕組の変更 ―『当世小国歌舞妓』をめぐって―松澤 正樹
義太夫狂言演出の変遷児玉 竜一
近松かぶき新資料をめぐって信多 純一
伝『園太暦』所蔵兼好行状の流布 ―芭蕉の場合―川平 敏文
慶徳如松・麗女夫婦と丹羽家倉本 昭
大沼沈山の先行邦人詩受容について鷲原 知良
林蓮阿の文業 ―近世和文史における意義―風間 誠史
玉華子と静観房 ―江戸俗間教導家の交流―近藤 瑞木
都賀庭鐘の道教観と古方医学楊 永良
『月氷奇縁』の隠微徳田 武
明治の合巻 ―その発生に関する問題―佐々木 亨
後期上方子供絵本をめぐって岡本 勝

89 第八九回 平成七年一一月四・五日
ノートルダム清心女子大学
士朗発句集の編纂について寺島 徹
『俳諧歳時記』の成立神田 正行
貞室と芭蕉母利 司朗
唐橋君山の文事高橋 昌彦
『俳優茶話』の成立とその周辺佐藤 悟
享保期前半の豊竹座 ―正本書誌調査からの推定―山之内 英明
歌舞伎・浄瑠璃の火の趣向 ―元禄期を中心として―石井 優子
『太閤記』朝鮮陣関連記事の虚構柳沢 昌紀
新出土橋以計資料について小川 武彦
月尋堂と梨園の人々藤原 英城
『南総里見八犬伝』素藤・妙椿譚をめぐって播本 眞一
読本『物草太郎』の作者大高 洋司
水戸藩儒酒泉竹軒の生涯倉員 正江
土屋斐子『和泉日記』について板坂 耀子
色道文学の系譜 ―恬淡と執着のはざまで―青山 忠一

88 第八八回 平成七年六月三・四日
立教大学
「合巻絵草紙一件」考鳥居 直子
源内門人としての朋誠堂喜三二 ―『高慢斉行脚日記』の世界―石上 敏
『天羽衣』の典拠について閻 小妹
桃青署名考田中 善信
『扇の草子』について安原 真琴
清水春流の三教一致思想湯浅 佳子
『御前義経記』の刊行と大坂出版界井上 和人
西鶴本挿画小考塩村 耕
歌舞伎資料と役者絵藤澤 茜
一枝軒野村尚房の文事神作 研一
山村蘇門の出板工房 ―木曾福島関所の遺蔵板木―高橋 明彦
「吉備津の釜」と温羅伝説佐々木 亨
「懐胎十月の歌」の由来諏訪 春雄

87 第八七回 平成六年一一月五・六日
甲南女子大学
『怪世談』における荒木田麗女の翻案の手法倉本 昭
『鎌倉見聞志』と『英雄義秀伝』藤澤 毅
姑摩姫の仇討 ―『侠客伝』の女侠論―得丸 智子
江湖詩社の詩風 ―「松魚」詠をめぐって―新稲 法子
蝦夷地めざした三人 ―東作・真澄・檍丸―井上 隆明
『本朝遯史』における近世隠逸思想の一側面 ―中国の正史に見られる隠逸観の影響をめぐって―伊藤 善隆
〈胎内十月の由来〉の始源を求めて山下 琢巳
完本『大和絵の根元』など紹介松平 進
名所記と羅山編著 ―『本朝神社考』『徒然草野槌』を軸に―神谷 勝広
「活歴」物における曾我狂言鏡味 貴美子
歌舞伎の浄瑠璃摂取 ―享保期上方歌舞伎の場合―東 晴美
座敷芝居の空間 ―『弘前藩庁日記』より―武井 協三
『挙白集』成立の周辺岡本 聡
享和期京都歌壇の一側面盛田 帝子
『和歌夷』・『後にも夷』の上梓について中野 真作

86 第八六回 平成六年五月二八・二九日
山形県生涯学習センター遊学館
からくり演出と絵画資料山田 和人
新出安永三年『蕪村春興帖』をめぐって雲英 末雄
『芭蕉全図譜』の反省上野 洋三
一中節の丸本について小俣 喜久雄
歴史と小説 ―もう一つの『曾我物語』をめぐって―村田 明彦
『当世敵討武道穐寝覚』の成立時期について川元 ひとみ
軍書講釈から講談へ ―由井正雪の兵法書をめぐって―小二田 誠二
『西鶴諸国はなし』の成稿をめぐって ―構想と成立試論―宮澤 照恵
『浮世栄花一代男』と『好色一代女』森 耕一
上田秋成の外国観・世界観 ―『呵刈葭』論争に見られる「相対化」の手法をめぐって―須賀 朋美
秋成と梅花井上 泰至
山東京伝処女作考棚橋 正博

85 第八五回 平成五年一一月一三・一四日
大阪市立大学
唐衣橘洲の狂歌理論について渡辺 好久児
「陽春白雪」詠について池澤 一郎
近衛信尋の文学活動 ―その詠草類をめぐって―大谷 俊太
延宝期大坂城代の日記上野 洋三
芭蕉の無季発句説の始末暉峻 康隆
『老媼茶話』から『紫雙紙』まで ―前記読本成立の一側面―近藤 瑞木
新出本尾崎雅嘉自筆『百人一首一夕話』菅 宗次
角太夫十行本の出版と書肆の動向時松 孝文
地本問屋仲間成立前史鈴木 俊幸
大阪騒壇の中の秋成 ―『癇癖談』とその周辺―近衛 典子
『小夜嵐物語』と『義経地獄破』大澤 学
『日本永代蔵』における「大福」と諸章の変容 ―成立の問題をめぐって―広嶋 進
『万の文反古』の二系列とその成立をめぐって信多 純一
浮世草子と忠臣蔵 ―実説・実録と小説・演劇の間―長谷川 強

84 第八四回 平成五年六月五・六日
慶應義塾大学
類話比較による『鹿の子餅』の文芸的特質冨田 成美
諷諫の原理 ―支考の滑稽解釈―中森 康之
『笈の小文』上梓に関する疑問荒滝 雅俊
○氏無端について榎坂 浩尚
元禄歌舞伎におけるからくり ―元禄十四年の森田座にみる―長沢 眞希子
縁切考藤沢 茜
黙阿弥と合巻吉田 弥生
『桜姫全伝曙草紙』及び『勧善桜姫伝』と先行戯曲との影響関係について ―演劇における清玄桜姫物の定型の成立―二川 清
『狗張子』と伊雑宮謀計事件常吉 幸子
『本朝桜陰比事』巻頭章の方法をめぐって杉本 好伸
『好色一代女』の創作方法について矢野 公和
合巻における鬼神のお松 ―『笠松峠雨夜菅蓑』と『薊花恋苧車』―前田 裕子
馬琴の原稿料と板元佐藤 悟
『秩父風土記』と平賀源内鈴木 淳

83 第八三回 平成四年一一月一四・一五日
大阪大学
宇治座の浄瑠璃と江戸歌舞伎との交流 ―初代中村七三郎との関連を中心に―正木 ゆみ
長孝と西武日下 幸男
田野村竹田の青春高橋 博巳
送迎の交水田 紀久
『太平廣記』と日本近世の怪異小説 ―浅井了意の『伽婢子』の出典関係及び道教的要素―王 建康
月尋堂と八文字屋 ―その匿名作家としての可能性―藤原 英城
『諸道聴耳世間狙』序ノ論山本 秀樹
黄表紙『石川五右衛門物語』と実録写本『賊禁秘誠談』細谷 敦仁
「小本型近世こども絵本」について加藤 康子
井原西鶴出典小考神谷 勝広
「天満の七つの化物」考小西 淑子
『新小夜嵐(椀久二世の物語)』の地獄絵中島 隆
初期西鶴本挿絵の諸問題 ―『一代男』『二代男』を中心に―若木 太一
宗因とその後の西山家島津 忠夫

82 第八二回 平成四年六月六・七日
上智大学
安永・天明期の江戸劇壇加藤 敦子
元禄期の狂言作者と狂言仕組 ―推定金子吉左衛門日記に見る―和田 修
役者似顔絵と江戸後期小説佐藤 悟
『錦木』の性格湯浅 佳子
初代梅月堂香川宣阿のこと神作 研一
『美少年録』の板本をめぐって藤澤 毅
『占夢南柯後記』の成立板坂 則子
戯作者と吉原細見丹羽 謙治
「おこよ源三郎」説話について今岡 謙太郎
江戸漢詩における富士山詠の展開池澤 一郎
朝鮮通信使と「唐人殺し」朴 賛基
正徳期の浮世草子と時事雑説倉員 正江
「一休ばなし」の方法岡 雅彦

81 第八一回 平成三年十一月三十・十二月一・二日
鹿児島大学教育学部
季吟資料二点の紹介荒滝 雅俊
『一字御抄』の成立と伝本日下 幸男
川崎池上家『京進書札留』抜書 ―冷泉門人池上幸豊の四十年―久保田 啓一
賀茂の南可について上野 洋三
近世初期の教訓意識と宋学田中 則雄
『老媼茶話』の諸本高橋 明彦
遠藤春足と『白癡物語』石川 俊一郎
岩瀬文庫所蔵『円居草子』について花田 富二夫
色道の「かぎり」と「勤めの身の悲しさ」 ―「誓紙は異見のたね」の解釈―有働 裕
『凩草紙』と『雨月物語』園田 豊
読本における検閲の問題佐藤 悟
仏庵中村弥大夫の盛事ロバ―ト キャンベル
『源氏明石物語』について渡辺 守邦

80 第八〇回 平成三年六月二十九・三十日
青山学院大学
近世における人形浄瑠璃興行傾向について ―『義太夫年表』資料を中心として―宮田 繁幸
新作曲成立の背景 ―宝生沾圃作「申楽謡」を紹介して―三ッ石 友昭
中井董堂と狂詩 ―『本丁文酔について』―多賀 道子
依田学海の青春 ―維新前夜―白石 良夫
戸田茂睡考 ―「戸田家系圖并ニ高名物語」に見る人間茂睡―戸田 正彦
『堪忍記』の性質 ―了意仏書との比較において―和田 恭幸
都の錦の学識と手法神谷 勝広
ケンブリッジ大学所蔵の日本文献について林 望
石川流宣―咄本から浮世草子へ―三栖 隆介
『田舎荘子』の知足安分論 ―その思想的背景―大野 出
浦島説話の草双紙 ―『虚言八百根元記』を中心として―船戸 美智子
芝全交の黄表紙をめぐつて広部 俊也
正月の草双紙売り鈴木 俊幸
新聞小説の発生本田 康雄

79 第七九回 平成二年一一月二四・二五・二六日
武庫川女子大学
近世初期仮名草子の「美女」像の造形について ―「美女尽し」と「女訓物仮名草子」を中心に―早川 由美
柳沢吉里と『源氏物語』 ―「詠源氏巻々倭歌」を中心に―宮川 葉子
『更科紀行』執筆の意図小林 孔
長岡居住時代の季吟榎坂 浩尚
大田南畝の漢詩と中国六朝文学池澤 一郎
“小説化ということ” ―膏薬奴の敵討を例として―小二田 誠二
『万載狂歌集』の選歌事情について宇田 敏彦
「御位争いの世界」の黒本・青本の作法 ―その影響関係と、近松作浄瑠璃の摂取法―三好 修一郎
『万の文反古』における虚構の告白 ―巻二の三を中心として―広嶋 進
有隣の交 ―葛子琴と西伯煕―水田 紀久

78 第七八回 平成二年六月一六・一七日
学習院大学
役者評判記の挿し絵を「読む」 ―その論理と意味―加藤 次直
近松の絵入細字本について ―形態と挿絵に措かれるもの―森谷 裕美子
黒本・青本に描かれた篠塚伊賀守と渋谷金王丸丹 和浩
役者評判記の版本について ―表記・改刻・その他―原 道生
安永江戸小咄本の消長島田 大助
鹿野武左衛門と『鹿の巻筆』石川 俊一郎
みちのく俳人・乙二への視点大嶋 寛
説経「かるかや」と高野伝承阪口 弘之
『白猿物語』の文芸性森田 雅也
『雨月物語』と当代井上 泰至
馬琴合巻における役者似顔絵の使用板坂 則子
「日本の僧、定心の事」に見る馬琴の意識服部 仁
石川鴻斎と明治前期の東京詞文壇ロバ―ト キャンベル
歌舞伎と賤民 ―南北の出自を中心に―諏訪 春雄

77 第七七回 平成元年一一月一一・一二・一三日
島根大学
『陸奥鵆』論松尾 真知子
津田休甫筆『若衆歌舞伎縁起巻』について塩村 耕
初期草双紙歌舞伎役者当て込み法高橋 則子
寿阿弥と渋谷優善 ―「劇神仙」追考―鹿倉 秀典
延宝期の古典享受 ―高田宗賢『伊勢物語秘訣抄』について―田中 葉子
『伽婢子』における『因果物語』的痕跡と思想性 常吉福田 安典
硯破説話の草双紙への展開三好 修一郎
初期恋川春町の黄表紙について松田 高行
半紙本型草双紙の成立村田 裕司
『江戸図鑑綱目』の諸本佐藤 悟
伊勢の蒹葭堂水田 紀久

76 第七六回 平成元年六月一〇・一一日
東京学芸大学
『難挙白集』に関する一考察岡本 聡
長嘯子と芭蕉宇都宮 譲
『椀久一世の物語』考 ―二、三の疑問をめぐつて―白井 雅彦
其磧気質物の演劇的要素佐伯 孝弘
『日本永代蔵』の文章 ―解釈上の問題点について―矢野 公和
『案内手本通人蔵』の読み方田中 洋
実録写本『三国悪狐伝』の成立について山下 琢巳
浄瑠璃における木曾義仲解釈と軍書評判記黒石 陽子
上方狂歌壇の趨勢西島 孜哉
『伊賀越道中双六』におけるお谷の悲劇について北川 博子
江戸歌舞伎絵本番付考 ―安永期における展開―神楽岡 幼子
役者評判記挿絵考 ―『役者三世相』を糸口として―武藤 純子
藤娘の成立古井戸 秀夫
『古事記伝』訓法の根拠 ―助字を中心に―千葉 真也
平秩東作と周辺井上 隆明

75 第七五回 昭和六三年一一月一九・二〇・二一日
大谷女子大学
『北条五代記』寛永版の本文訂正大澤 学
遊女評判記の文体について ―その西鶴の「はなし」への展開―有働 裕
茶山風の形成 ―混沌社社友と菅茶山―福島 理子
『近世説美少年録』と『緑牡丹』徳田 武
春雨・蜂の巣・蛛のゐ上野 洋三
天保改革後の名古屋歌舞伎池山 晃
『土佐日記燈』草稿と上田秋成批判常吉 幸子
「海賊」考飯倉 洋一
遠来の客水田 紀久
実情論の展開櫻井 進
近世海洋紀行の諸相 ―八丈島紀行を中心に―板坂 耀子
『大坂物語』の諸版渡辺 守邦
『無名野草』をめぐって ―近世和歌に関する一考察―島津 忠夫
近松歌舞伎狂言存疑本考土田 衛

74 第七四回 昭和六三年六月二五・二六日
日本大学会館
後水尾院の和歌鈴木 健一
近松と近代作家小笠原 幹夫
近松の詞章の読み山根 為雄
板木師井上清風の刻業鈴木 淳
版木から活字へ ―稿本の終焉―本田 康雄
浮世草子の挿絵 ―元禄十四年での転換―神谷 勝広
元禄歌舞伎における他界観石井 優子
芭蕉連句における季三浦 隆
早稲田大学演劇博物館蔵歌舞伎絵本番付朱筆書き入れについて ―幕末期江戸歌舞伎興行の一様相―菊池 明
赤本の嫁入物について加藤 康子
黄表紙初期の「型」の形成広部 俊也
青本型「狂言絵尽」とその周辺赤間 亮
“思ひやる(想像ル)心”の詩歌 ―鳥明・百明・白雄・芦庵をめぐって―田中 道雄
馬琴『里見八犬伝』の一大秘鍵信多 純一

73 第七三回 昭和六二年一一月二一・二二・二三日
松蔭女子大学
万治頃の小説制作事情 ―謡曲を題材とする作品群をめぐって―川崎 剛志
『夷堅志』と怪異小説播本 真一
『好色一代男』の「はなし」の方法中嶋 隆
秋成自筆本『春雨物語』における仮名字母の用法について木越 治
姦通罪と妻敵討 ―西鶴と近松の場合―暉峻 康隆
薩摩外記和田 修
黒本『菊重女清玄』の歌舞伎摂取の方法 ―初世瀬川菊之丞の道成寺道行と女鳴神―高橋 則子
二つの返し伝受 ―古今伝受後の細川幽斎―小高 道子
大潮の長崎滞在 ―『瓊浦游艸』の交遊―若木 太一
俳諧と咄本 ―宝永期の作品を例にして―宮尾 與男
「採薬記」の世界板坂 耀子
習作期の山東京伝山本 陽史
築地善好考園田 豊
『根元曾我物語』をめぐって浜田 啓介

72 第七二回 昭和六二年六月二〇・二一日
明治大学駿河台校舎
『西鶴置土産』の成立について ―初版本のあり方への一考察―早川 由美
伊賀越敵討物『殺法転輪記』の転成上野 典子
“天一坊実録”の形成小二田 誠二
『小紋新法』をめぐって延広 真治
晩年の上田秋成とアダンの筆 ―新出「遺書」その他の資料をめぐって―鷲山 樹心
『天狗髑髏鑒定縁起』考福田 安典
富士谷成章詠『限時百詠和謌』刊行と伴蒿蹊清水 勝
文政後期の柳亭種彦内村 和至
江戸読本の形成 ―貸本屋の出版をめぐって―高木 元
『堀江川波鼓』をめぐって森谷 裕美子
初世中村七三郎の伝記に関する二、三の問題について飯島 満
浅尾十次郎と江戸劇壇井上 伸子
江戸の顔見世番付について赤間 亮
小野お通室木 弥太郎

71 第七一回 昭和六一年一一月二二・二三日
広島文教女子大学
『本朝二十不孝』の一原拠巷説塩村 耕
山田原欽略譜渡辺 憲司
蕉風付合秘伝「自他の説」浜 森太郎
紀行『常陸帯』について上野 洋三
『可笑記』の方法鈴木 亨
安永期の黄表紙と「通」田中 洋
「蛇性の婬」の人物と主題山口 公和
『優曇華物語』と『月氷奇縁』大高 洋司
『筑紫道草』を読む板坂 耀子
『群書一覧』成立攷管 宗次
天保期の書画会についてロバ―ト キャンベル
『桜姫東文章』古井戸 秀夫
鍋島直條の文事 ―松平忠房との関係を中心に―井上 敏幸
『采風集』刊前刊後水田 紀久

70 第七〇回 昭和六一年六月二一・二二日
早稲田大学
平仮名本『因果物語』における虚構について常吉 幸子
『世問胸算用』の章相互の関連について広嶋 進
三馬と馬琴の競争(作品に沿って) ―式亭三馬と白話小説―井上 啓治
蝦夷紀行の系譜板坂 耀子
歳且帳に見る巴静の俳壇経営野田 千平
『諸芸評判 金の揮』赤間 亮
瀬川如皐晩年の著作について小笠原 幹夫
絵本番付をめぐる諸問題 ―政演画のものを中心に―宮尾 與男
水足屏山・博泉の遭難をめぐって白石 良夫
野村増右衛門事件の転化倉員 正江
万象亭森島中良について石上 敏
『八笑人』の滑稽の考察鈴木 圭一
若き日の恋川春町 ―画と俳と―加藤 定彦
『嶋原記』の生成とその展開若木 太一

69 第六九回 昭和六〇年一一月三〇日・一二月一日
九州大学
「劇神仙」の号をめぐって ―長島寿阿弥を中心に―鹿倉 秀典
嵐山風雅 ―蕪村嵯峨吟行―藤田 真一
旅日記の曾良上野 洋三
鳥酔系俳論の問題 ―南海“影写説”に関連して―田中 道雄
連歌と俳諧と ―寛永期・黒田忠之をめぐる連歌壇―棚町 知彌
古典文芸的呪縛と『可笑記評判』常吉 幸子
徳川吉宗の和学対応 ―下田師古の書簡を通して―古相 正美
井沢幡竜著述考白石 良夫
春町作黄表紙のモデルの実像と虚像 ―『悦贔屓蝦夷押領』の一つの読み方―宇田 敏彦
『役行者大峰桜』 ―半二の序における世界構築の方法―黒石 陽子
末期の中本型読本 ―所謂「切附本」について―高木 元
「入湯記」考板坂 耀子
「恋草からげし八百屋物語」について藤江 峰夫
『けいせい請状』について中嶋 隆
刊行を目的とした虚構小説の発足 ―『本朝女鑑』の方法について―浜田 啓介

68 第六八回 昭和六〇年六月二二・二三日
武蔵野女子大学
『因果物語』蛇道心説話をめぐって堤 邦彦
『武道伝来記』における生死の間題について ―一の一「心底を弾琵琶の海」を中心に―松原 秀江
『好色一代女』の読みをめぐって ―巻頭の一節の持つ意味―谷脇 理史
「歌舞伎十八番」の制定について桜井 恵
寛政期の鬼武鈴木 俊幸
『所歴日記』について板坂 耀子
芭蕉の呼びかけ表現堀切 実
江戸冷泉門と成島信遍久保田 啓一
南杣笑楚満人の初期作品について棚橋 正博
続・式亭三馬と白話小説 ―『大尽舞花街始』をめぐって―井上 啓治
『菊寿草』をめぐって井上 隆明

67 第六七回 昭和五九年一一月一七・一八・一九日
南山大学
小橋の利助について ―『日本永代蔵』考―早川 由美
鳥居清倍・清満と『一夜船』 ―浮世草子の受容について―山下 琢巳
近松の時代浄瑠璃に於ける一方法について ―俳諧の付合的発想を基として―冨田 康之
光琳・徂徠・内蔵助高橋 博巳
三州岡崎芝居粗描鈴木 光保
長発句と伊丹風 ―『伊丹生俳諧』をめぐって―竹下 義人
月空居士露川 ―行脚にいたる道程―服部 直子
鯛屋一族の文芸活動塩村 耕
漢詩の和様化と狂詩 ―古文辞流行以前―宮崎 修多
富士谷御杖の歌論 ―異和意識の淵源と展開―櫻井 進
板本『神代紀葦牙』の成立とその出版書林 ―後期国学における著述刊行の一側面―高倉 一紀
『白鷺洲』の其磧篠原 進
秋成の初期浮世草子『諸道聴耳世間猿』の二話常吉 幸子
榛園秋津と花山亭笑馬石川 了
異本『里見軍記』と『里見八犬伝』浜田 啓介

66 第六六回 昭和五九年六月二三・二四日
共立女子大学
『初期上方子供絵本集』について ―『いも上るり』『軍舞』『どうけゑつくし』を中心に―小谷 成子
井上市郎太夫正本『弘法大師出世之巻』について ―弘法大師伝浄瑠璃の展開に即して―山田 和人
『児源氏道中軍記』における浄瑠璃御前法月 敏彦
『花江都歌舞妓年代記』の構想とせりふ本広瀬 千紗子
丈芝坊白居と仙台俳壇岡本 勝
鳥居清経と『西鶴織留』 ―草双紙における西鶴受容―有働 裕
万象亭と京伝 ―『作者部類』が伝える確執の意味―石上 敏
名古屋の戯作グループについて ―指峰堂及び玉晴堂―山本 卓
桜川慈悲成伝二村 文人
浅井了意の江戸下り追考坂巻 甲太
『好色一代男』と末次平蔵箕輪 吉次
林義端について中嶋 隆
綾足の出奔長島 弘明
橘曙覧のナショナリズム百川 敬仁
釈義端雑考水田 紀久

65 第六五回 昭和五八年一一月二二・二三日
京都大学(会場 京都会館)
洛東遺芳館本『源平軍論』について山田 和人
宝暦上方歌舞伎の浄瑠璃摂取河合 真澄
『天竺徳兵衛韓噺』について高橋 則子
残口と風来山人 ―戯号「風来山人・天竺浪人」をめぐって―井上 啓治
蒹葭堂寛政未申日記簿水田 紀久
『徒然草野槌』 ―荘子注釈書との関連等―千葉 真也
賀茂真淵の『万葉新採百首解』 ―採択歌と『古今集』よみ人知らず歌―原 雅子
ジャンルによる文体の相違 ―柳亭種彦の場合―石川 博
『日本水滸伝』と『坂東忠義伝』板坂 則子
地方出来一洒落本の紹介大内 由紀夫
『乱咲菊蝶話』 ―『廓中丁子』考―信多 純一
柳園種春について長友 千代治
『かくやいかにの記』の周辺佐藤 悟
明月と名月暉峻 康隆

64 第六四回 昭和五八年六月二五・二六日
慶応義塾大学
『一休はなし』版本攷石川 俊一郎
藤市の変容―『日本永代蔵』を中心に―小西 淑子
『世間胸算用』の構成をめぐる試論杉本 好伸
『武道伝来記』の成立について西島 孜哉
伴嵩蹊自筆系図と伴嵩蹊清水 勝
宣長薯『玉あられ』と江戸派鈴木 淳
『雨月物語』の方法 ―巻五を主に―浅野 三平
『刀筆青砥石文鸞水箴語』と『歓喜冤家』浜田 啓介
文政年間・駱駝舶来について管 宗次
上方曾我狂言考二題 ―「盆曾我」を追って―鈴木 光保
『関取千両幟』成立の背景黒石 陽子
頼母・政太夫・大和太夫 ―享保期の近松作を中心に―諏訪 春雄

63 第六三回 昭和五七年一〇月九・一〇・一一日
岩手大学人文杜会科学部
酒呑童子ものの過渡的様相 ―九大国文研蔵『しゆてんとうし』を基として―案田 順子
江戸と鈴門中村 一基
近世前期堂上の家集と家集意識島原 泰雄
近世文芸の隠れた鑑賞法井上 隆明
西鶴作品におけるはなし手の位置 ―『世問胸算用』を中心にして―有働 裕
初世桜田治助と初世並木五瓶 ―三世沢村宗十郎の存在を媒介に―鹿倉 秀典
『けいせい夫恋桜』の構成に関して荻田 清
義太夫狂言について古井戸 秀夫
江戸板の効用 ―出羽掾作品を例に―阪口 弘之
末吉家蔵秋成関係資料長島 弘明
板元の場所に関する一考察浜田 啓介

62 第六二回 昭和五七年六月二六・二七日
大妻女子大学
『醒睡笑』以後宮尾 與男
『西鶴諸国はなし』の素材と方法中川 光利
寛永初年の出版事情渡辺 守邦
『曾根崎心中』改作物 ―その作劇術の変化について―黒石 陽子
竹本座の新資料紹介その他千葉 胤男
『武城絃歌集』について坂内 泰子
長嘯子『虫歌合』の新資料について宇田 敏彦
庭鐘の鬼神論をめぐって佐藤 深雪
宣長的人間観を支えたもの板垣 俊一
『金々先生栄花夢』の趣向について中山 右尚
『絵傀儡二面鏡』について佐藤 悟
文政五年読本取締り一件と『鼎臣録』など横山 邦治

61 第六一回 昭和五六年一一月一四・一五・一六日
就実女子大学
『田舎芝居』の洒落本的要素について牧野 育馬
黄表紙集『絵本東土産』について棚橋 正博
湖十は其角正統か白石 悌三
『おくのほそ道』成立の素因 ―その旅立ちと、その紀行―堺 光一
尾崎雅嘉研究管 宗次
賀茂真淵の古今集注釈 ―内閣文庫本『続万葉論』の位置―原 雅子
馬琴と『広益説弁』播本 真一
上田秋成伝記資料二、三 ―出生その他について―長島 弘明
青本『酒呑童子』について ―黒本・青本体裁のいわゆる狂言絵づくし本の間題―高橋 則子
談義物の一側面 ―内題下署名について―井上 啓治
御伽草子『はちかつき』の草双紙への展開 ―西村屋与八板を中心に―松原 秀江
仮名草子の隆替野田 寿雄

60 第六〇回 昭和五六年六月二七・二八日
学習院大学
化政期の地方狂歌界 ―真顔と信州の結びつきを中心にして―浅岡 修一
『俳諧歳時記』と『増補俳諧歳時記栞草』服部 仁
馬琴の隠微 ―『八犬伝』を中心に―徳田 武
『奇異雑談集』の研究 ―成立に関する一考察―渡辺 直樹
『是楽物語』作者考菊池 真一
御所伝授の成立について ―智仁親王から後水尾天皇への古今伝授―小高 道子
『元のもくあみ』の刊年について冨士 昭雄
鈴屋入門以前 ―長瀬真幸の場合―白石 良夫
小沢蘆庵著『かなつかひ』と安永四年頃の小沢盧庵について清水 勝
黄表紙の無間ノ鐘井上 隆明
『うたおんと奥州二つ頭』考証後藤 多津子
近松八行本から七行本へ ―浄瑠璃史の一齣―諏訪 春雄

59 第五九回 昭和五五年一一月一五・一六・一七日
愛媛大学
『新うす雪物語』の基礎的研究菊池 真一
秋成「目ひとつの神」の造型鈴木 淳
未練と八文字屋篠原 進
刊本『枯尾華』について今泉 準一
『日本第一和布苅神事』をめぐって桜井 貴美子
和訳太郎と当代劇壇堤 邦彦
初代萩野八重桐とその時代の女形井上 伸子
東岸・鉄眼・道海 ―近世文学と宗教的救済―諏訪 春雄
蔦屋重三郎について鈴木 俊宰
『近世女風俗考』引用書目録の作成 ―生川春明の蒐書傾向―安藤 武彦
蕪村句解森田 蘭
ぼけ ―大坂俄の味―中村 幸彦

58 第五八回 昭和五五年六月二一・二二日
青山学院大学
『新語園』検討花田 富二夫
『女郎花物語』の序文をめぐって青山 忠一
古活字版のキズ渡辺 守邦
『青砥稿花紅彩画』をめぐって梅崎 史子
『浄瑠璃御前物語』の原像とその影響 ―仮名草子を中心に―信多 純一
西鶴と越後佐渡瀬山 明夫
自笑と確執期の其磧篠原 進
新出寛文延宝期幼童向け小本をめぐって岡本 勝
蓬莱山人帰橋の伝に関する一考察長沼 孝史
慈悲成書誌二村 文人
『日本永代蔵』の初稿と追加稿暉峻 康隆

57 第五七回 昭和五四年一一月一〇・一一・一二日
皇学館大学
『竹斎』の成立小林 幸夫
『好色一代女』の方法長尾 三知生
『武家義理物語』の中国説話田中 邦夫
赤本『是ハ御ぞんじのばけ物にて御座候』について服部 康子
『呵刈葭』(後編)について稲田 篤信
上田秋成と陶淵明堺 光一
『茶?酔言』の成立年次について鷲山 樹心
『四天王剿盗異録』の説話的背景大高 洋司
馬場文耕と『大岡政談』 ―「大岡忠相出世の事」を軸として―岡田 哲
『古事記伝』の方法(二)板垣 俊一
狂言本の文体について鎌倉 恵子
『伊勢歌舞伎年代記』を中心に鳥越 文蔵

56 第五六回 昭和五四年六月二二・二三日
国文学研究資料館
『二人比丘尼』と四念処青木 清彦
『おくのほそ道』解釈の疑点 ―「深川」の章に於ける典拠の問題をめぐって―佐々木 清
「江戸座」の名称と意味岩田 秀行
西村市郎右衛門未達について ―その出版活動と歿年の推定―中嶋 隆
『古事記伝』の方法板垣 俊一
小沢芦庵と本居宣長の風交 ―自筆本『六帖詠藻』を中心として―鈴木 淳
黄表紙における天明五年前後和田 博通
馬琴と『杜騙新書』徳田 武
南北作『紋盡五人男』について井草 利夫
義太夫節正本の異本について ―替り外題正本その他―千葉 胤男

55 第五五回 昭和五三年一〇月二一・二二日
大阪女子大学
佐河田昌俊とその歌集について渡辺 憲司
一休説話の系譜と竹斎二村 文人
後水尾院宮廷の歌人柳瀬 万里
『本朝二十不孝』の素材について井上 敏幸
岡嶋冠山著といわれる『通俗忠義水滸伝』をめぐって潟沼 誠二
下郷千蔵宛風月孫助書簡長友 千代治
近世出版の一側面岡本 勝
古松軒の林子平批判板坂 耀子
小?小平次怪談の成立佐藤 深雪
沢田一斎と土佐田中 善信
洒落本の方言描写本田 康雄
『好色一代男』について ―「匂ひはかづけ物」を中心に―金井 寅之助

54 第五四回 昭和五三年六月一〇・一一日
戸板女子短期大学
『おくのほそ道』発足に関する再考察佐々木 清
芭蕉没後の江戸蕉門の様相 ―享保俳諧序章―石川 真弘
『俳諧錦繍緞』について石川 八朗
入江若水北村 学
寛政改革の評価について中野 三敏
西鶴の年数計算法について ―『好色一代男』成立過程論への適用―菊池 真一
『万の文反古』の成立経緯について ―板面形態の問題点を中心に―高橋 柳二
『妻鏡』の中の二つの説話三浦 邦夫
『薄雪物語』の挿絵松原 秀江
国学の文芸的性格と秋成の文学観上原 隆
「実は」の作劇法 ―『義経千本桜』の場合―原 道生
中ゥ芝居の間題点松平 進
延宝三年江戸四座役者付をめぐって信多 純一
語り物の近世的発展 ―古浄瑠璃等について―室木 弥太郎

53 第五三回 昭和五二年一一月一二・一三日
関西大学
京伝黄表紙『鐘は上野哉』考棚橋 正博
『曲亭蔵書目録』をめぐって服部 仁
椋梨一雪の散文資料数点井上 敏幸
三遊亭円朝の翻案物について延広 真治
『三木章』とは何か浜田 啓介
曲亭馬琴に於ける権八・小紫譚内田 保広
『増補外題鑑』と『八犬伝』横山 邦治
『雨月物語』「白峯」の基礎的考察若木 太一
『茶神物語』考―秋成の創作態度―堺 光一
『世継曾我』考佐藤 彰
一休和尚説話物について岡 雅彦
“しゃれ本”名義考中野 三敏
春日郊行の俳諧 ―詩俳共通の場として―田中 道雄
勝部青魚伝補遺 ―秋成初期俳諧にふれて―大谷 篤蔵

52 第五二回 昭和五二年六月四・五日
駒沢大学
永田貞柳の念声寺歌碑と追善集について西島 孜哉
西鶴浮世草子における「美遊」の構造 ―「紙」語彙を中心とした考察―夏見 知章
中島広足の歌風 ―新資料『自文政五年至同七年詠草』の紹介―白石 良夫
蒹葭堂と土佐田中 善信
松平大和守直矩の日記 ―越後写本と若月写本について―武井 協三
街道の浄瑠璃 ―左内と宮内―阪口 弘之
お家騒動狂言の構想 ―『石山寺誓の湖』考―近藤 瑞男
二世勝俵蔵の作品 ―桜清水清玄を中心に―三浦 広子
『七人比丘尼』について矢野 公和
芝全交作『遊妓寔卵角文字』と「大学」のテキスト中山 右尚
原『八犬伝』板坂 則子
如儡子系伝考野間 光辰

51 第五一回 昭和五一年一〇月九・一〇・一一日
松蔭女子学院短期大学
点者・新点者雲英 末雄
出版と伝授上野 洋三
新出横井也有書簡と『鶉衣』野田 千平
伊勢物語の版本 ―挿絵を中心に―片桐 洋一
茨木屋幸斎一件と海音・近松大橋 正叔
加賀掾と談義本 ―天理本『熊野権現開帳』の位置―沙加戸 弘
西鶴文学における時間設定暉峻 康隆
『薄雪物語』享受の一側面 ―頭書形式の板本を中心に―松原 秀江
『絵本答話鑑』及び『絵本喩句艸』について篠原 進
戯作者伝記・書目考広瀬 朝光
切り継がれた手紙水田 紀久
『大坂物語』諸本の変異中村 幸彦

50 第五〇回 昭和五一年五月二九・三〇日
大妻女子大学
『むさしあぶみ』について市古 夏生
仮名草子における天変地異のルポルタ―ジュ ―『犬方丈記』を中心として―小川 武彦
『やうきひ物語』(長恨歌抄)について坂巻 甲太
市村水香北村 学
『嵯峨日記』と芭蕉笠間 愛子
俳諧師西鶴の登場加藤 定彦
川柳評狂句の成立とその表現の特質岩田 秀行
紀文と山東京伝一家の関係 ―新発見の京伝母方の文書と『京伝大人狂歌草』による―小池 藤五郎
『可笑記』と講釈渡辺 守邦
西鶴と近代文学 ―明治二十年代を中心に―竹野 静雄
『文武二道万石通』の検討中山 右尚
「勝田半斎の詩中八友歌」続貂日野 龍夫
女舞考 ―宮川長春筆「風俗図巻」を中心に―諏訪 春雄

49 第四九回 昭和五〇年一〇月一一・一二日
北海道大学
松平定綱文化圏と山鹿素行渡辺 憲司
宇都宮遯庵について潟沼 誠二
十返舎一九の咄本宮尾 與男
古松軒『東遊雑記』『西遊雑記』の異本について板坂 耀子
「老女の隠れ家」考箕輪 吉次
『昨日は今日の物語』古活字十行本二種岡 雅彦
『うひ山ぶみ』に関する一考察 ―初稿本『濃染の初入』を通して―杉戸 清彬
隠微 ―その成立過程―服部 仁
「越人の個」の形成―大島 寛
西鶴伝記私見野田 寿雄
『西鶴置土産』の表現岡本 隆雄
三笑風と桜田組古井戸 秀夫
笠亭仙果について ―著作活動を中心に―石川 了
祐信絵本について松平 進
生きていた都の錦野間 光辰

48 第四八回 昭和五〇年六月七・八日
共立女子大学
西鶴の思惟形態とその文芸的反映瀬山 明夫
浅井了意の江戸下りについて坂巻 幸太
『月氷奇縁』の出典について大高 洋司
永井堂亀友の伝記について西島 孜哉
京伝家系の小資料小池 藤五郎
西鶴と芭蕉 ―病跡学的アプローチ―小林 猛夫
『曾根崎心中』の筑後掾本と加賀掾本山根 為雄
『かゞみ山旧錦絵』について千葉 胤男
名古屋常磐津史 ―初代岸沢式治をめぐり―安田 文吉
春町作黄表紙の刊年をめぐる諸問題宇田 敏彦
京伝洒落本三部作の問題棚橋 正博
天竺徳兵衛の変貌小池 正胤
『見聞集』について榎坂 浩尚
黄表紙画譚中村 幸彦

47 第四七回 昭和四九年一一月二三・二四・二五日
PL学園女子短期大学
『好色入子枕』巻一考 ―『傾城三度笠』成立への過程として―石川 了
黒本・黄表紙における忠臣蔵物について小山 一成
立花蘭斎の著述について中山 右尚
蒹葭堂自伝水田 紀久
『本朝二十不孝』 ―はなしの方法―箕輪 吉次
『名女情比』について青山 忠一
宗也の『水海月』について桜井 武次郎
『出世景清』の曲節と詞章との関係 ―「スエテ」を中心に―角田 一郎
高階春帆について北村 学
額田三代の出版活動富山 奏
『本朝二十不孝』二題井上 敏幸
好華堂野亭の著作活動長友 千代治
西鶴・秀吉の花押と大阪小池 藤五郎
『非人敵討』に新古あり ―いわゆる『後非人敵討』説による考察―井浦 芳信

46 第四六回 昭和四九年六月八・九日
実践女子大学
福住道祐について市古 夏生
『七人比丘尼』の典拠の問題松田 由紀子
『うしかい草』の成立試論小川 武彦
名護屋帯と名古屋帯暉峻 康隆
咄本の板木構成について ―『醒睡笑』と『古今はなし揃』―宮尾 與男
『春雨物語』の成立 ―稿本群の検討を通して―木越 治
元亀・天正頃の軍歌小池 藤五郎
芭蕉の作品にみる西行大畑 健治
源内の未発表作品紹介 ―『乱菊穴探』『妙々手段』―宮内 清
『曾根崎心中』の成立過程 ―高野正巳氏拙論批判への回答に代えて―信多 純一
西鶴新出書簡について吉田 幸一

45 第四五回 昭和四八年一一月一〇・一一・一二日
島根大学
『堪忍記』の出典について小川 武彦
『釈迦八相物語』について青山 忠一
仮名草子の浮世思想鈴木 亨
『男色大鑑』の文芸性暉峻 康隆
『昨日は今日の物語』と『戯言養気集』岡 雅彦
『雨月物語』「仏法僧」の寓意 土佐 享
「すい」用字用語考小野 晋
真草行の説堀切 実
竹本一流懐中本について大橋 正叔
一中節の『椀久道行』と『山崎与治兵(ママ)道行』の鑑賞千葉 胤男
芸能人の杜会的地位室木 弥太郎

44 第四四回 昭和四八年六月八・九・一〇日
日本女子大学
大阪?客像の成立 ―享保歌舞伎への手がかり―源 光子
野郎歌舞伎の絵画資料諏訪 春雄
浮世物真似の系譜本田 康雄
近松の浄瑠璃外題雑考千葉 胤男
西鶴の好色観篠原 進
「忍び扇の長哥」の方法井上 敏幸
箏の組歌について平野 健次
平賀ぶりについて野田 寿雄
浅井了意訛伝と出家考北条 秀雄
再び投節について野間 光辰

43 第四三回 昭和四七年一一月二三・二四・二五日
徳島大学
「死首のゑがほ」と兎原処女徳田 武
『賢女物語』考 ―仮名草子女訓物の変貌―青山 忠一
『南総里見八犬伝』に投影された『吾仏之記』の世界浜田 啓介
『男色大鑑』の成立暉峻 康隆
士朗における芭蕉観寺島 初美
「軽み」と「くつろぎ」八亀 師勝
報告 歌舞伎評判記の翻刻について松崎 仁
『桐の一葉』をめぐって武藤 元昭
大経師事件の実説諏訪 春雄
音楽的に見た近松の『丹波与作』の道行ついて ―付けたり義太夫節と一中節との差異―千葉 胤男
穂積以貫逸事中村 幸彦

42 第四二回 昭和四七年六月一〇・一一日
大東文化大学
戯作者恋川春町「家系図」並びに「遺誡」について広瀬 朝光
『西鶴名残の友』と咄本岡 雅彦
「紫女」の素材と方法井上 敏幸
『貞享暦書』の成立をめぐる文学試論 ―特に西鶴『五人女』構成論を中心に―岡部 長章
江戸の辰松八郎兵衛鶴見 誠
『薄雪物語』とお伽草子渡辺 守邦
『戒殺物語』考小川 武彦
俳諧と国学の接点 ―国学者加藤磯足の俳書―服部 徳次郎
近松の『大職冠』原 道生
藤井竹外について北村 学
道化すがたの誕生信多 純一
歌舞伎番附の二、三について横山 正

41 第四一回 昭和四六年一〇月一六・一七日
高野山大学
上田秋成の歴史小説に於ける一モチ―フ加藤 裕一
恋川春町 ―墓碑と黄表紙―二つの問題点広瀬 朝光
春水の作家像丸山 茂
『奇異雑談集』成立の問題冨士 昭雄
了意怪異談の素材と方法江本 裕
西鶴雑話物考浅野 晃
『奥州秀衡有?壻』考 ―淡路の浄瑠璃と豊竹座―内山 美樹子
臼と農村舞台宮本 瑞夫
?園学派の人々 ―そのソシオメトリー的考察―潟沼 誠二
近松の作品をとりあげた豊竹越前少掾千葉 胤男
幕末文学における両性具有松田 修
近松の音曲と解釈森 修

40 第四〇回 昭和四六年五月二九・三〇日
二松学舎大学
『死霊解脱物語』考小川 武彦
芭蕉の「さび」へのアプローチの為の一試論 ―動詞「さぶ」の美的意味内容の検討―復本 一郎
風董小論山崎 省次
斉藤如泉について雲英 末雄
「茶屋遊び」の行方 ―歌舞伎の成立をめぐる試論―諏訪 春雄
宗因の方法加藤 定彦
松葉七郎太夫とその邸宅富山 奏
士朗と一茶の関係寺島 初美
太田牛一の天道思想について阿部 一彦
『好色一代女』の一設定をめぐって谷脇 理史
『日本永代蔵』巻五、六の諸間題箕輪 吉次
都賀庭鐘 ―遊戯の方法―徳田 武
再びなげ節について野間 光辰

39 第三九回 昭和四五年一〇月一〇・一一・一二日
長崎市県立図書館
書画会・月並句会・春水神保 五彌
『女郎花物語』考 ―『雑々集』との関係を中心に―渡辺 守邦
近世初期劇場図について諏訪 春雄
好花堂野亭の稗史もの一、二 ―『新編女水滸伝』など―横山 邦治
仮名草子周辺の問題冨士 昭雄
『寒川入道筆記』考岡 雅彦
支考の忘れられた文学座標畠山 兼人
『唐詩選』の役割日野 龍夫
京伝と三馬本田 康雄
『春色梅児誉美』から『春色梅美婦禰』まで武藤 元昭
伊丹椿園事津国屋善五郎に関する一資料浜田 啓介
『仮名手本忠臣蔵』の太夫入替えと豊竹座千葉 胤男
登場人物の無名性暉峻 康隆

38 第三八回 昭和四五年六月二七・二八・二九日
橿原会館
『鷹筑波』の成立をめぐって田中 善信
芭蕉俳諧の一方法について明珍 昇
『みなし栗』以前の其角発句の滑稽詩的性格について今泉 準一
『対面曾我』成立の背景岡本 勝
俳人泉石としての三宅石庵桜井 武次郎
俳人士朗の晩年について寺島 初美
芭蕉と『撰集抄』 ―『おくのほそ道』の一考察を中心に―中川 光利
取合せ論の検討掘切 実
『世間胸算用』の創作意識緒方 捷治
雲如山人伝前田 愛
『万の文反古』切継考信多 純一
暁台の門人と国学 ―『少汝一代記』を中心として―服部 徳次郎
吉田天山の北野実伝記中村 幸彦

37 第三七回 昭和四四年一一月二九・三〇・三一日
広島県佐伯郡宮島町町役場
芭蕉の「さび」の理解者 ―遅日庵杜哉の場合―復本 一郎
『武蔵曲』における芭蕉笠間 愛子
『あだ物がたり』考渡辺 守邦
『本朝二十不孝』の文体について ―創作意識と表現形態―矢野 公和
西鶴と歌舞伎浅野 晃
『娥哥かるた』をめぐる推論白方 勝
気質物語(ママ)以前石川 潤二郎
『英草紙』の翻案態度(二) ―「白水翁が売ト直言奇を示す話」と「三現身包竜図断寃」を中心にして―徳田 武
近世芸備地方の俳諧下垣内 和人
宮島芝居について角田 一郎
蕪村作品小考 ―詩原型への試み―中野 沙恵
源氏巻名歌 ―定家と秋成と―山谷 勇平
狂文意識の背景中野 三敏
岡村不トの撰集活動檀上 正孝
図会もの再説 ―『頼光朝臣勲功図会』など―横山 邦治
投節考野間 光辰

36 第三六回 昭和四四年六月二八・二九・三〇日
下諏訪大杜境内山王閣
『英草子』の翻案態度徳田 武
『色道大鼓』の作者について川口 師孝
『堀江巻雙紙』について原 道生
『万代狂歌集』について ―文化初期の宿屋飯盛―粕谷 宏紀
絢交ぜについて浦山 政雄
『橋柱集』「西吟伝」の筆者について神堀 貞子
釈教俳諧について雲英 末雄
延宝四年帰郷の芭蕉を繞る伊賀俳人富山 奏
『浮世栄花一代男』について高橋 俊夫
佐藤一斎の位置 ―『言志四録』の構造―前田 愛
初期の一茶とその周辺前田 利治
春水小論 ―国学への関心について―丸山 茂
「約束は雪の朝食」の背景金井 寅之助
俳趣の構成中村 幸彦
安穴先生野間 光辰

35 第三五回 昭和四三年一一月二一・二二日
池の坊学園お茶の水学院
『一目玉鉾』一考高橋 俊夫
『竹斎』と『伊勢物語』田中 宏
去来の俳論高橋 弘道
『博多小女郎波枕』と将軍吉宗諏訪 春雄
西鶴の芭蕉観にっいて今泉 準一
『雨月物語』の構想 ―「仏法僧」の典拠を中心に―冨土 昭雄
『萬の文反古』における書簡体の意味谷脇 理史
淡々と祇空桜井 武次郎
服部南郭の前半生日野 龍夫
暁台と国学服部 徳次郎
『太平記演義』について潟沼 誠二
式亭三馬の合巻 ―題材の範囲について―本田 康雄
いわゆる源太騒動について野間 光辰

34 第三四回 昭和四三年六月二二・二三・二四日
熱田神宮文化殿
延宝期の芭蕉笠間 愛子
一時軒惟中年譜の二、三上野 洋三
山岡浚明伝略中野 三敏
天満宮社家の連歌生活 ―御祈?連歌論への試み―棚町 知弥
暁台と岡崎俳壇清水 孝之
『可笑記』の諸本について深沢 秋男
芭蕉俳文における鼓舞について井上 敏幸
岸本調和の撰集活動檀上 正孝
読本と浄瑠璃井口 洋
『梅児誉美』の一問題丸山 茂
南北作『四天王産湯玉川』について井草 利夫
明治初年の大沼枕山前田 愛
浅井了意の出自について野間 光辰

33 第三三回 昭和四二年一一月一一・一二・一三日
天理大学
仮名草子女訓物について青山 忠一
西鶴の素材冨士 昭雄
富尾似船について雲英 末雄
『水滸後画伝』について浅井 音吉
曲亭馬琴の羇旅漫録の旅について浜田 啓介
徳元伝雑考安藤 武彦
大淀三千風略伝岡本 勝
支考の虚実論の展開堀切 実
『日本永代蔵』における始末の必然性と展開宮川 徳夫
錦文流考長友 千代治
浮世草子名義考長谷川 強
小枝繁の読本一、二横山 邦治
『遠近草』と『曽呂利狂歌咄』中村 幸彦

32 第三二回 昭和四二年六月一七・一八・一九日
北海道大学
上田秋成の和歌 ―新出『桜花七十章』をめぐって―浅野 三平
『傾城色三味線』の位置について石川 潤二郎
山本荷兮の才能と性格 ―芭蕉との関聯において―大島 寛
与謝蕪村論川治 静信
岡島冠山について潟沼 誠二
浮世草子『浪花の田鶴』について江本 裕
鳴神はなぜ別雷の神と顕現するのか諏訪 春雑
吉文字屋の作家について ―奥路其鳳同一の説等―浜田 啓介
芭蕉研究の新資料『正風大意』について中川 武秀
西鶴五つの方法野間 光辰
近世文学と北海道野田 寿雄
戯作論中村 幸彦
歌舞伎について守随 憲治
青い目から見た日本文学ドナルド キーン

31 第三一回 昭和四一年一一月五・六・七日
早稲田大学
『露殿物語』考青山 忠一
山岡元隣とその周辺 ―常矩・似船を中心に―雲英 末雄
了意の方法 ―『狗張子』の典拠を中心に―冨士 昭雄
八行本『出世景清』をめぐる問題佐藤 彰
政演の浮世絵について渋井 清
江嶋其磧と咄本石川 潤二郎
也有と暁台服部 徳次郎
談義本研究(二) ―佚斎樗山と七部の書―中野 三敏
『梅花氷裂』について清水 正男
京伝と人情本橋口 利長
合巻と演劇 ―式亭三馬の場合について―本田 康雄
上方読本末期の一様相 ―続きもの読本をめぐって―横山 邦治

30 第三〇回 昭和四一年五月七・八・九日
静岡大学
曲亭馬琴と為永春水 ―その確執をめぐって―広瀬 朝光
展示資料紹介浜田 義一郎
『風俗吾妻男』 ―春水人情本の「あだ」―武藤 元昭
地方作家の経済生活 ―遠州掛川の庄屋大庭代助と鬼卵の場合―岸 得蔵
嵐雪句解(続)中川 芳雄
再び『雨月物語』「浅茅が宿」について渡辺 守邦
和訳太郎の方法をめぐって高田 衛
『奥の細道』の誤記桑原 敬治
芭蕉の元禄二年の参宮富山 奏
『武道伝来記』と『武家義理物語』江本 裕
『武道伝来記』雑考前田 金五郎
歌舞伎の現状守随 憲治
日本の幽霊暉峻 康隆
『奥の細道』重友 毅
おさん野間 光辰

29 第二九回 昭和四〇年一一月二〇・二一・二二日
愛知県立女子大学
『雨月物語』「菊花の約」の分析渡辺 守邦
紫蓮と秋成 ―『山露記』とその周辺―高田 衛
十返舎一九の黄表紙 その二小池 正胤
円朝研究 ―明治文学において彼の速記本の果たした役割―興津 要
建部綾足と加藤宇万伎前田 利治
『好色一代男』成立をめぐる諸問題 ―新発見の粉本を中心として―信多 純一
『一代男』と『二代男』との間浅野 晃
北条団水の三千風追悼文と鳴弦の書岡本 勝
芭蕉と伝書鈴木 勝忠
沢田東江略伝中野 三敏
初期歌舞伎狂言と幸若舞小高 敏郎

28 第二八回 昭和四〇年五月六・七・八日
鹿児島大学学生会館
近世宰府連歌史・序説以前棚町 知弥
『難波の〓は伊勢の白粉』の刊年土田 衛
『諸艶大鑑』の怪異について ―『一代男』との対比に於いて―高橋 俊夫
芭蕉判『十八番発句合』の句の作者 ―作者の発見とそれにかかわる一、二の問題―大内 初夫
藪医竹斎系伝野間 光辰
『伽碑子』の方法について冨士 昭雄
歌舞伎狂言作者論序説諏訪 春雄
暁台の俳論山下 一海
金竜道人をめぐって中野 三敏
『忠臣水滸伝』について清水 正男
『春雨物語』について ―「血かたびら」・「天津処女」・「海賊」―東 喜望
太梁と金陵浅野 三平
文化末年の一九合巻小池 正胤
山手馬鹿人の問題浜田 義一郎

27 第二七回 昭和三九年一一月二二・二三・二四日
京都池の坊短期大学
近世文学と紙子夏見 知章
化政期の俳諧高橋 弘道
十返舎一九の噺本 ―『落咄熟志柿』の組成を中心として小池 正胤
細合半斎水田 紀久
寺門静軒前田 愛
『西国立志編』の脚色者 ―佐橋富三郎に就て―岸本 一郎
徳元の若狭国居住時代 ―俳蹟に関する地誌的考察―安藤 武彦
『日本新永代蔵』について川口 師孝
再説西鶴の方法暉峻 康隆
『日本永代蔵』の初稿 ―「新長者教」への志向とその位置―谷脇 理史
『色道大鼓』と西鶴の後期作品吉江 久弥
近松の人柄 ―その待遇表現から―真下 三郎
二十円の芭蕉野間 光辰

26 第二六回 昭和三九年五月二七・二八・二九日
秋田県本荘高校
仕方浄瑠璃考諏訪 春雄
近松世話浄瑠璃の段佐々木 久春
曽根崎新地五人斬り実説の訂正横山 正
享保期の歌舞伎・浄瑠璃と浮世草子長谷川 強
江島其磧論石川 潤二郎
近世中期に於ける老荘思想流行の実態中野 三敏
戯作者とその戯作論にっいて広瀬 朝光
十返舎一九の志向したもの ―『諸用附会案文』とその類書―小池 正胤
近世文人の性格学的研究井上 豊
日本の幽霊暉峻 康隆
西鶴文学散歩野間 光辰

25 第二五回 昭和三八年一一月二〇・二一・二二日
上野市中央公民館
西鶴『一代男』に於ける年中行事の意味 ―発想の一基礎の問題―高橋 俊夫
『万の文反古』の二系列 ―二つの草稿の存在とその成稿時期について―谷脇 理史
蕉風連句への疑義富山 奏
芭蕉と伊勢俳人 ―足代弘貞、龍尚舎、久保倉路草―浅野 晃
『和訓栞』の成立と『物類称呼』北岡 四良
『藤簍冊子』について ―巻之三秋山記を中心にして―森田 喜郎
十返舎一九の黄表紙 ―『鳳凰染五三桐山』とその続編その他の間題について―小池 正胤
『浮世風呂』の成立 ―構想及び描写の手法について本田 康雄
『花名所懐中暦』初編稿本について前田 愛
『当世虎之巻』と廓言葉真下 三郎
仮名草子『ねごと草』の作者岸 得蔵

24 第二四回 昭和三八年六月一・二・三日
早稲田大学小野記念講堂
仮名草子の女訓物について白倉 一由
近松浄瑠璃の本性信多 純一
近松の歌舞伎狂言原 道生
西鶴説話文学難波地理考中野 真作
山本春正について小高 敏郎
文運東漸の一側面中野 三敏
初代烏亭焉馬について延広 真治
「きいてあきれる」考水野 稔
山東京伝について清水 正男
為永春水について丸山 茂
『以登家奈喜』をめぐって神保 五彌
天保合巻の一傾向渡辺 守邦

23 第二三回 昭和三七年一一月一七・一八・一九日
関西大学千里山学舎
天和二年の西鶴浅野 晃
『近代艶隠者』について青山 忠一
宝永の浮世草子 ―所謂雑話物と先行文学との関係―長谷川 強
酒落本『遊子方言』の著者をめぐって中野 三敏
批評家の職能 ―江島其磧の芸評を通して―石川 潤二郎
米屋心中事件の劇化をめぐって松崎 仁
『椀久一世』地名考中野 真作
南杣笑楚満人の仇討物小池 正胤
明治初期戯作出版の諸問題 ―近世出版機構の解体―前田 愛
羅山の翻訳文学中村 幸彦
『木の葉集』について富山 奏
江戸座の俳諧について鈴木 勝忠
江戸の世話狂言諏訪 春雄
岩井座『太山寺薬師開帳』土田 衛
浄瑠璃三味線実演と芸談『冥土の飛脚』について吉永孝雄
竹沢弥七
浄瑠璃稽古手引書の刊行とその意義横山 正

22 第二二回 昭和三七年六月一六・一七・一八日
明治大学駿河台校舎
『傾城浅間嶽』について鳥越 文蔵
立花実山獄中日記 ―限界状況下の文学―松田 修
上田秋成晩年の俳諧 ―その俳諧賛二巻をめぐって―浅野 三平
栗杖亭鬼卵の生涯岸 得蔵
公平浄瑠璃の成立と歌舞伎室木 弥太郎
歌祭文の研究諏訪 春雄
平曲について平野 健次
三馬の滑稽本についての一考察本田 康雄
初期浄瑠璃の段内形式句角田 一郎

21 第二一回 昭和三六年一一月二二・二三・二四日
京都池の坊短期大学
『大阪独吟集』所収西鶴郭公独吟百韻一巻成立年代安藤 武彦
享保期元文期京都における白話小説家たち ―松室松峡を中心として―宗政 五十緒
其磧の翻案物と永代評判石川 潤二郎
『狂歌才蔵集』の乱丁について浜田 義一郎
伊庭可笑の黄表紙 ―安永天明期の問題点―小池 正胤
「いき」と「あだ」前田 愛
『足毛〓』について美山 靖
柳水亭種清興津 要
浮世草子と『世間咄風聞集』長谷川 強
「忍び扇の長歌」の背景金井 寅之助

20 第二〇回 昭和三六年五月二七・二八・二九日
日本大学三崎町校舎
補訂改稿十年の『蕉翁句集』富山 奏
蕪村の俳句一つ杉本 つとむ
停雲吟草水田 紀久
近世を中心に見た日本文学にあらわれた勘当小説の系譜石川 潤二郎
振鷺亭と為永春水神保 五彌
芭蕉の自己客観竹石 弘二
「吉備津の釜」をめぐって中村 博保
“図会もの”補説横山 邦治
近松世話浄瑠璃と先行歌舞伎狂言諏訪 春雄
宝蔵坊信海の狂歌集の諸本について小高 敏郎
注釈というもの野間 光辰

19 第一九回 昭和三五年一〇月一六・一七・一八日
昭和女子大学
其磧翻案物の戯曲的考察石川 潤二郎
蓮月尼消息の新資料土田 衛
お千代大橋 紀子
『日本桃陰比事』の成立とその説話の系統について栗林 章
浅間嶽の煙細川 清
(『曾根崎心中』道行等を女子学生が朗読)内藤 濯
近松世話浄瑠璃における「世話」 ―世話浄瑠璃の成立―諏訪 春雄
『忠孝寿門松』と『山崎与次兵衛寿の門松』長谷川 強
支考と麦水堀 信夫
御伽草子的仮名草子の分析鈴木 亨
戯作雑誌の展望興津 要
島原文庫について中村 幸彦

18 第一八回 昭和三五年五月二一・二二・二三日
広島大学
「菊花の約」の構成金井 寅之助
近世の定義暉峻 康隆
服部土芳の系図富山 奏
「茶化す」考中村 幸彦
鼻山人論神保 五彌
秋風と季吟野村 貴次
源氏学の立場から本居宣長の『手枕』を論評する西 義一
岡西惟中について米谷 巖
幕末読本の一傾向浜田 啓介
林羅山の国文学研究小高 敏郎
西鶴の敬語表現堀 章男
宝永正徳期の世話狂言諏訪 春雄
『由良物語』について前田 利治
備後地方の田植歌竹本 宏夫
『日本永代蔵』成立考暉峻 康隆

17 第一七回 昭和三四年一〇月二四・二五・二六日
東洋大学
粋の発生について青山 忠一
『醒睡笑』広本と略本との比較松浦 琢
『田舎の句合』笠間 愛子
『東海道名所記』について二、三岸 得蔵
『世間胸算用』に於けるリアリズムの構造竹石 弘二
『風流曲三味線』の成立再説長谷川 強
再び其磧の世話物について石川 潤二郎
後期読本群の一分野における“図会もの”について横山 邦治

16 第一六回 昭和三四年六月一二・一三・一四日
関西大学
秋成の人と思想中村 幸彦
『雨月物語』私見後藤 丹治
『懐硯』にみえる非西鶴的要素神堀 貞子
近松世話浄瑠璃の上演年月について馬場 憲治
道行の文体について角田 一郎
建部綾足の交友前田 利治
初期暁台について山下 一海
宝蔵坊信海について小高 敏郎
『楢の杣』をめぐって美山 靖
仮名垣派・柳亭派・為永派興津 要
元禄末年の浮世草子長谷川 強
『傾城竈照君』と『傾城山升太夫』と石川 潤二郎
上方読本展開の一側面横山 邦治
酒落本と浮世物真似・浮世声色本田 康雄
酒落本作者献笑閣主人について野間 光辰
遊女語「んす」の発生について真下 三郎
狂蕩の文学堺 光一
秋成終焉の地羽倉 敬尚

15 第一五回 昭和三三年一〇月一一・一二・一三日
早稲田大学
卜養と奴俳諧森川 昭
島原の遊女語真下 三郎
西鶴の文体金井 寅之助
江島其磧と絵入狂言本 ―その習作時代について―石川 潤二郎
都賀庭鐘の印譜二種 ―伝記資料として―水田 紀久
一葉と近松近石 泰秋
元禄期の世話狂言諏訪 春雄
近松伝記の再吟味 ―杉森家系譜を中心にして―森 修
『世間妾形気』をめぐって浅野 三平
「菊花の約」と秋成の方法高田 衛
『芳譚雑誌』と三世種彦興津 要

14 第一四回 昭和三三年五月二四・二五・二六日
京都大学
季吟と芭蕉野村 貴次
浄瑠璃における仇討について内海 繁太郎
『諸道聴耳世問猿』論 ―秋成の浮世草子浅野 三平
天保改革における書肆前田 愛
明治式戯作の時代 ―江戸戯作の終末―興津 要
芭蕉の夢と西鶴の浮世小林 猛夫
芭蕉の西鶴訪問と伝一休作「門松は冥途の旅の一里塚」の句 ―『うしろひも』の信憑性について―鈴木 勝忠
『好色二代男』の文体 ―西鶴文体変遷考神堀 貞子
浄瑠璃物語の成立について室木 弥太郎
『冨士浅間裾野桜』について石川 潤二郎
江島其磧の気質物について長谷川 強
『曾我物語』と『二人比丘尼』鈴木 亨
一華堂の学統 ―近世学統の系譜―小高 敏郎
近世文学の特質重友 毅

13 第一三回 昭和三二年一〇月二四・二五・二六日
宇都宮大学
初期狂歌史上の問題小高 敏郎
小春治兵衛劇系譜考諏訪 春男
道と文学中村 幸彦
曲山人の作品について前田 愛
山東京伝の筆禍について ―作者・出版者・読者の問題―夏見 知章
〈つゞき物〉の発生 ―開化期戯作の変遷―興津 要
『好色一代男』の出版をめぐって野間 光辰

12 第一二回 昭和三二年五月三一日、六月一・二日
三重大学(会場 神宮会館)
西鶴章首表現の一考察堀 章男
『蓑虫庵集』の成立過程富山 奏
造本とよみもの浜田 啓介
扨も其後角田 一郎
土佐少掾について大竹 文子
其碩の気質物について石川 潤二郎
万亭応賀研究興津 要
西山宗因自筆『津山紀行』『松島紀行』について板坂 元

11 第一一回 昭和三一年一〇月三一日、一一月一・二日
中央大学
古浄瑠璃に於ける曾我物大竹 文子
江戸に於ける季吟野村 貴次
「白峰」の成立と『雨月物語』の原型 ―『雨月物語』の成立過程をめぐる一試考―高田 衛
スライド鑑賞「広重 東海道五十三次」渋井 清
『好色一代男』に表れた敬語表現神堀 貞子
其磧・一風・団水長谷川 強
説経節愛護の若と太閤伝説 ―流離する英雄たち―松田 修
近松心中曲外題考 ―『心中天の網嶋』試論(一)―棚町 知弥
芭蕉と埋木尾形 仂

10 第一〇回 昭和三一年五月一九・二〇・二一日
天理大学
其蹟の“時代物”について石川 潤二郎
二世春水(染崎延房)について興津 要
「西鶴本の挿絵」に就いてリチャ―ド レイン
初代中村富十郎井浦 芳信
スライド鑑賞「近畿文学地理」中村 幸彦
二世楚満人とその周囲神保 五彌
浄瑠璃史研究の二、三の問題祐田 善雄
近松作時代物浄瑠璃における三段目と四段目近石 泰秋
芭蕉の「軽み」新考富山 奏
連歌固定への道 ―紹巴をめぐって―島津 忠夫
西鶴小説のジャ―ナリズム性金井 寅之助

9 第九回 昭和三〇年一一月八・九・一〇日
上野博物館小講堂
元禄初年の俳諧の問題今 栄蔵
『梅暦』と『玉の小櫛』丸山 茂
西鶴の処世観 ―町人物を中心に―高橋 辰久
西鶴と其磧長谷川 強
浮世草子町人物の本質とその展開中川 光利
西村本の浮世草子野田 寿雄
狂詩に就いて西岡 宸
西鶴と方言杉本 つとむ
書林河内屋に就いて浜田 啓介
長嘯子について松田 修
『四谷怪談』の構想若松 正一
[討論会]芭蕉研究の現在と将来司会
暉峻 康隆
中村 俊定
報告
尾形 仂
松尾 靖秋

8 第八回 昭和三〇年五月一四・一五・一六日
関西大学
頼杏坪訳『演盆栽』について水田 紀久
山々亭有人について興津 要
『色道大鼓』について吉田 幸一
並木五瓶について山本 とも子
並木宗輔伝の新資料角田 一郎
物産家平賀源内の戯作執筆の動機をめぐって本田 康雄
『雨月物語』「貧福論」の位置鵜月 洋
『甲子吟行』の一写本について彌吉 菅一
『俳諧次韻』の位置島居 清
近世歌謡の源流について ―筑紫箏を中心として―平野 健次
『勝扇子』について盛田 嘉徳
仮名草子の一考察野間 光辰
[討論会]近松研究の課題議長
小島 吉雄
報告者
吉永 孝雄
森 修
元禄歌舞伎の断層性について郡司 正勝
近松とからくり内海 繁太郎
上島鬼貫岡田 利兵衛

7 第七回 昭和二九年一〇月三〇・三一日
早稲田大学
十八世紀前半の歌舞伎大久保 忠国
川柳評萬句合せについて浜田 義一郎
源内の文学野田 寿雄
仮名草子の説話性中村 幸彦
『西山物語』の意義と性格高田 衛
其磧の浄瑠璃について石川 潤二郎
江嶋其磧の時代物長谷川 強
西鶴の用字法について杉本 つとむ
筆工の文学 ―曲山人について―水野 稔
諸国改免について暉峻 康隆
[討論会]文学史の持代区分における近世の取り扱い方議長
野間 光辰
報告者
板坂 元

6 第六回 昭和二九年五月一・二日
金沢大学
近世中期文化の特質暉峻 康隆
趣向 ―近世文学構成上の一特色―中村 幸彦
浄瑠璃の人物性格と人形頭内海 繁太郎
二世楚満人の人情本についての疑問神保 五彌
宇治加賀掾の研究信多 純一
三馬の笑 ―『浮世風呂』『浮世床』の諷刺性について―堀 章男
浮世草子の成立宗政 五十緒
文人柳里恭の前半生植谷 元
浄瑠璃の詞章と曲節との関係について渥美 かをる

5 第五回 昭和二八年十月三一日・一一月一日
京都大学
『八犬伝』構想に於ける問題浜田 啓介
南北の作品から得た幸四郎の素描田井 庄之助
西鶴の官能描写小林 猛夫
噺本の変遷について堀 章男
外国に於ける日本文学研究について ドナルド キ―ン
仮名垣魯文について興津 要
『難波土産』の本文評註について近石 泰秋
江戸座俳諧 ―立羽不角の前句附―鈴木 勝忠
芭蕉と寿貞・次郎兵衛岡村 健三
安原貞室山崎 喜好
近世初期芝居歌の一資料井浦 芳信
「蛇性の婬」の成立と『源氏物語』後藤 丹治
『雨月物語』の位相重友 毅
近世文学と映画暉峻 康隆

4 第四回 昭和二八年五月一〇日
早稲田大学
西鶴的語法について杉本 つとむ
季吟の俳諧について榎坂 浩尚
守武の俳諧について飯田 正一
『好色五人女』に於ける偶然性江頭 彦造
ケレンの系譜土田 衛
江戸落語について正岡 容

3 第三回 昭和二七年一一月四日
東京大学
近松の歌舞伎について郡司 正勝
『国性爺合戦』について内海 繁太郎
『凱陣八島』は近松作にあらず森 修
文耕堂浄瑠璃の構成について横山 正
近世後期町人文学の発生神保 五彌
近松浄瑠璃の諸問題松崎 仁
『傾城伝受紙子』について長谷川 強

2 第二回 昭和二七年五月一七日
天理大学
芭蕉農人説今 栄蔵
『半閑窓談』について鵜月 洋
西鶴の語法板坂 元
日州漂泊野人の生涯松田 修
曲亭馬琴と『水滸後伝』浅井 音吉
仮名草子の啓蒙性について寺谷 隆

1 第一回 昭和二六年一二月一日
早稲田大学
近世文学の研究について重友 毅
近世初期花街文学について小野 晋
後期江戸文学の性格野田 寿雄


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