『近世文藝』総目次

[掲載者人名索引]

−昭和二六年第一号〜二〇二四年第一一九号−

『近世文藝』編集委員会 編

▽ 凡 例
 一、本一覧は、『近世文藝』の総目次である。
 一、『近世文藝』五〇号掲載の総目次(第一〜四九号)に第一一九号までを増補して作成した。
 一、作品名は『 』、章・編名等は「 」に統一した。



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119 一一九号 二〇二四年一月
『戒殺物語・放生物語』における孫思邈と陶弘景
――善書との関係をめぐって――
伊 丹
百首歌・題詠・画中歌・絵入本のTEIマークアップの試み
――天和三年刊・菱川師宣画『絵入藤川百首』を例として――
幾浦 裕之
『猿蓑』発句部の再検討 佐藤 勝明
大坂出版史における絵入根本 北川 博子
シンポジウム「没後二百年 大田南畝を語る」報告 久保田 啓一
宮崎 修多
福田 安典
宮内 淳子
小林 ふみ子
宮本 祐規子
シンポジウム「没後二百年 大田南畝を語る」傍聴記 田中 則雄

118 一一八号 二〇二三年七月
江戸・大坂における貸本屋組合の成立 松永 瑠成
頼春水『負剣録』の成立
――近世後期漢文紀行における表現と文学的主張――
浅井 万優
シンポジウム「越境する・交流する ――近世演劇を起点として――」報告 高橋 則子
北川 博子
川添 裕
寺田 詩麻
岩井 眞實
河合 眞澄
合山 林太郎
日置 貴之
シンポジウム「越境する・交流する ――近世演劇を起点として――」傍聴記 神林 尚子
日本近世文学会七十周年記念特集「研究者の仕事」 加藤 十握
川平 敏文
ロバート キャンベル
倉員 正江

117 一一七号 二〇二三年一月
草双紙の本文料紙の紙質
――高精細デジタル顕微鏡の観察結果を手掛かりに――
松原 哲子
常磐津『〈男江口/女西行〉花吹雪富士菅笠』考
――富士太郎と廓咄を中心に――
古川 諒太
『戯動大丈夫』『通者茶話太郎』の成立に関する一考察
――寛政期「河太郎物」の刊行計画と丸派の狂歌師――
野澤 真樹
『斯波遠説七長臣』考 小笠原 広安
太閤記物の切附本における種本利用に関して 伊藤 美幸
日本近世文学会創立七十周年記念シンポジウム
「独自進化する? 日本近世文学会の研究
――回顧と展望」報告
中嶋 隆
山本 嘉孝
河村 瑛子
陳 捷
ボナヴェントゥーラ・ルペルティ
廣瀬 千紗子
飯倉 洋一
藤原 英城
覚醒するゆりかご――『創立七十周年記念シンポジウム』傍聴記
「独自進化する? 日本近世文学会の研究――回顧と展望」傍聴記
篠原 進
岡部 祐佳

116 一一六号 二〇二二年七月
『葛の松原』の語る「古池」句について
――付・関連資料の報告二件――
深沢 眞二
『拾遺御伽婢子』作者をめぐる一考察
――柳糸堂と夏目氏――
小田島 由佳
『本朝酔菩提全伝』の再検証
――岩芝をめぐって――
小林 俊輝
シンポジウム「〈見せる/魅せる〉近世文学」報告 金子 馨
長田 和也
中西 保仁
林 知左子
アレッサンドロ ビアンキ
南 清恵
加藤 弓枝
木越 俊介
シンポジウム「〈見せる/魅せる〉近世文学」傍聴記 石上 阿希

115 一一五号 二〇二二年一月
『懐硯』巻五の三
「居合もだますに手なし」の手法
――〈欺瞞〉と〈機智〉の継承と創造――
梁 誠允
勧化本に見る近世仏書の特質
――「倩女離魂」を例として――
木村 迪子
シンポジウム 「デジタル時代の和本リテラシー ――古典文学研究と教育の未来」報告 佐々木 孝浩
ラウラ・モレッティ
海野 圭介
宮川 真弥
山田 和人
勝又 基
津田 眞弓
シンポジウム 「デジタル時代の和本リテラシー ――古典文学研究と教育の未来」傍聴記 黒川 桃子

114 一一四号 二〇二一年七月
下河辺長流の学問と歌材 大山 和哉
賀茂真淵と田安宗武
――有職故実研究をめぐって――
高松 亮太
安政江戸地震と漢詩
――国会図書館蔵稿本『禍福集』の分析を中心に――
松葉 友惟
烏亭焉馬作『蚊不喰呪咀曽我』
――会話体滑稽本の先蹤として――
マスキオ・パオラ
シンポジウム 「つながる喜び ―江戸のリモート・コミュニケーション―」報告 神楽岡 幼子
ベティーナ・グラムリヒ=オカ
辻村 尚子
菱岡 憲司
神作 研一
小林 ふみ子
シンポジウム 「つながる喜び ―江戸のリモート・コミュニケーション―」傍聴記 天野 聡一

113 一一三号 二〇二一年一月
南畝の狂歌の評価軸 小林 ふみ子
近世中後期の堂上歌人による
名所障子歌の制作について
田代 一葉
姫路騒動実録の生成と展開 田中 則雄
太閤記物実録三種考
――『真書太閤記』『太閤真顕記』『重修真書太閤記』の成立を辿って――
竹内 洪介
歌語「神風」変容の内実
――幕末国学者中島広足の歌作一斑――
𠮷良 史明

112 一一二号 二〇二〇年七月
瀬川采女説話の受容と展開
―妻・菊の貞女性を中心に―
岡部 祐佳
平賀源内『根南志具佐』のカッパ図 吉田 宰
『異本洞房語園』の諸本と式亭三馬 長田 和也
町に触れられなかった『御触書天保集成』寛政二年五月出版改革「町触」
――山東京伝・蔦屋重三郎処罰の前提状況――
山本 秀樹
近世歌風史論序説
―十八世紀から十九世紀へ―
浅田 徹
大塩平八郎物実録の展開とその受容 荻原 大地
〔講演録〕紀行文に見る宮島の大鳥居 秋山 伸隆

111 一一一号 二〇二〇年一月
林義端怪異小説の典拠 森 翔大
栗田樗堂『萍窓集』小考
―『石耕集』との比較を通して―
松井 忍
山東京伝『復讐奇談安積沼』の創作手法
―敵討物草双紙からの影響をめぐって―
伊與田 麻里江
『当世百歌仙』の刊行とその周辺 三ツ松 誠

110 一一〇号 令和元年七月
浅井了意仏書考―『無量寿経経鼓吹』を中心に― 木村 迪子
木村黙老の蔵書目録攷―多和文庫蔵
『高松家老臣木村亘所蔵書籍目録残欠』の位置づけ
三宅 宏幸
シンポジウム「日本近世文学の可能性―地域からの発信」記録
第一部 愛媛大学図書館所蔵「鈴鹿文庫」から見えるもの
神の国のほとりの方丈―『方丈記』異本― 福田 安典
吉田家と徒然草―近世初頭における徒然草受容史の一齣 川平 敏文
第二部 愛媛の芸能と近世芸能
近世伊予の祭礼と芸能―吉田祭・川名津神楽を中心に― 大本 敬久
近世芸能研究から見る川名津神楽 山田 和人
「日本近世文学の可能性―地域からの発信」全体コメント 小助川 元太

109 一〇九号 平成三一年一月
多田南嶺浮世草子におけるモデル
―古義堂との関わりを踏まえて―
神谷 勝広
秋里籬島作「図会もの」読本考 藤川 玲満
「中本」受容と大島屋伝右衛門
―版元、そして貸本問屋として―
松永 瑠成

108 一〇八号 平成三〇年七月
『鹿驚集』をめぐる諸問題 佐藤 悟
宗因における出家とその意味 尾崎 千佳
[講演録]藩主島津斉興像を問いなおす
―島津家第二十七世としての文武の実践―
鈴木 彰
西郷隆盛と文学 原口 泉

107 一〇七号 平成三〇年一月
覆刻板『ひさご』入木考
―芭蕉顕彰と伝書が生んだ一現象―
露口 香代子
『清渚集』所収『神宮先輩?近来国学人歌集』に関する一考察
―長歌群に見る本居大平の影響―
倉本 昭
「佐倉惣五郎物」実録の系譜
―『佐倉花実物語』の位置づけをめぐって―
荻原 大地

106 一〇六号 平成二九年七月
『伊曽保物語』版本系等の再検討
―B系等古活字本の本文比較を中心に―
李 澤珍
京都鈴門の古道学者・上田百樹
―<禍悪>の思想家―
青山 英正
家集を出版すること
―賀茂李鷹『雲錦翁家集』を巡って―
盛田 帝子
高井蘭山の家系と著述活動 村上 義明
「近世文学研究の黎明」 井上 泰至
「世話・人情話・メロドラマ」報告 木越 俊介
「朝鮮通信使への新しい視野
―宝暦使行(江戸時代、第十一回)を中心に―」報告
染谷 智幸

105 一〇五号 平成二九年一月
幕府御大工頭鈴木長頼の文事 真島 望
西村遠里随筆考
―蕃山学の受容を中心に―
吉田 宰
都賀庭鐘読本における『水滸伝』の受容 劉 菲菲

104 一〇四号 平成二八年七月
本国寺版をめぐる諸問題
―『録内御書』を視点として―
堀部 正円
津田休甫考
―俳書『播磨杉原』をめぐって―
母利 司朗
本阿弥一族と灰屋紹益
―吉野太夫の逸話における「父」と「一門」をめぐって―
工藤 隆彰
二十一史通読に見る林鵞峰の学問姿勢
―『国史館日録』・『南塾乗』との関わりから
田中 尚子
決断をめぐる物語
―『武家義理物語』の再評価へ―
井上 泰至
天理図書館蔵『源氏物語打聞』の再検討
―北村季吟とその後裔の古典学をめぐって―
宮川 真弥
物くさ太郎の一代記
―『物種真考記』にみる手法としての「実録」―
網野 可苗
京伝作品における異国意匠の取材源
―京伝の交遊に注目して―
有澤 知世
[講演録]近世中期高松藩の政治と文化
―平賀源内を生んだ歴史状況―
木原 溥幸

103 一〇三号 平成二八年一月
『太平記演義』成立の背景
―冠山の不遇意識を視座に―
丸井 貴史
『垣根草』新論 劉 菲菲
『紅葉塚』から『絵本高尾外伝』へ
―文政期春水中本に関する一考察―
長田 和也
藤森弘庵『春雨楼誌鈔』と幕末の出版検閲 佐藤 温

102 一〇二号 平成二七年七月
六位の書肆吉田四郎右衛門
―出版活動の実態と古学の伝播に果たした役割―
加藤 弓枝
馬琴の考証と読本
―『朝夷巡嶋記全傳』論―
三宅 宏幸
『偐柴田舎源氏』と『柳亭雑集』 金 美眞

101 一〇一号 平成二七年一月
浅井了意『密厳上人行状記』について
―典拠・執筆姿勢・影響―
木村 迪子
日野資枝の画賛 田代 一葉
笠亭仙果『七組入子枕』について
―季漁作品の影響の一端―
蕭 涵珍
「近世文藝」百号記念行事の報告 木越 治
パネルディスカッション1「翻刻の未来」概要 川平 敏文
パネルディスカッション「翻刻の未来」傍聴記 光延 真哉
パネルディスカッション2「社会とつながる近世文学」報告 小林 ふみ子
パネルディスカッション「社会とつながる近世文学」傍聴記―次の百号を迎えるために― 一戸 渉
ロバート・キャンベル氏講演―「美人図から生み出される江戸詩文と物語の世界」傍聴記― 井上 泰至
江戸文学と話芸―解説と口演鑑賞記― 佐藤 至子

100 一〇〇号 平成二六年七月
上方版『私可多咄』考 河村 瑛子
北条氏長『兵法問答』の合戦語り 森 暁子
『藻屑物語』『雨夜物語』の諸本―『男色義理物語』の利用箇所をめぐって― 大友 雄輔
『万の文反古』券一の四「来る十九日の栄耀献立」再考―献立のどこが「栄耀」なのか― 石塚 修
『英草紙』第六篇「三人の妓女趣を異にして各名を成す話」典拠考 劉 菲菲
『すずみぐさ』の諸本 奥野 美友紀
二代目岳亭の戯号・交遊関係攷 康 志賢

99 九九号 平成二六年一月
山雲子の著作について 陳 羿秀
『新可笑記』の描く「油断」―巻五の二「見れば正銘にあらず」考― 仲 沙織
『怪談御伽桜』とその周辺 宮本 祐規子
山本北山の技芸論―擬古詩文批判の射程― 山本 嘉孝
『雨月物語』の当代性―夢占と鎮宅霊符― 近衞 典子
上田秋成と蘆庵社中―雅交を論じて『金砂』に及ぶ― 高松 亮太
荒木田麗女と本居宣長―『野中の清水』論争をめぐって― 雲岡 梓

98 九八号 平成二五年七月
『鎌倉管領九代記』の歴史叙述の方法 湯浅 佳子
岩田彦助の人と思想
―熊沢蕃山・佚斎樗山との関係―
川平 敏文
津久井尚重『南朝編年記略』における『大日本史』受容 勢田 道生
二条家俳諧と玉屑 富田 志津子

97 九七号 平成二五年一月
『万の文反古』巻一の四における書簡と話(ハナシ)
―「無用に候」の意味するもの―
南 陽子
「三言」ならびに『今古奇観』の諸本と『英草紙』 丸井 貴史
『春雨物語』論のために
―テキストの性格と改稿の問題をめぐって―
木越 治
『近世説美少年録』『新局玉石童子訓』と『肉蒲団』 三宅 宏幸

96 九六号 平成二四年七月
雨森芳洲の漢詩観−『橘窓茶話』を中心に− 康 盛国
実朝・宗武をめぐる秋成の活動と上方和学 高松 亮太
『月氷奇縁』の画工 北川 博子
「日本近世文学と朝鮮」概要 染谷 智幸
シンポジウム「日本近世文学と朝鮮」傍聴記−「近世文学研究共和国」への最初の一歩− 長島 弘明
シンポジウム「日本近世文学と朝鮮」傍聴記−海外の近世文学研究者からの提言− 金 時徳
심포지움「일본근세문학과 조선」개요(한국어요약) 染谷 智幸

95 九五号 平成二四年一月
「助六所縁江戸桜」考−上演史からみた「ゆかり」の意味− 齊藤 千恵
『本朝水滸伝』改題考 紅林 健志
『道中膝栗毛』の進行記述形式の成立について 浜田 啓介
三遊亭円朝「英国孝子之伝」の歌舞伎化 日置 貴之

94 九四号 平成二三年七月
『好色一代男』と『京童』−その挿絵利用の再検討− 藤原 英城
『万の文反古』B系列の矛盾と笑い−「書簡体小説」の趣向と効果について− 南 陽子
『続落久保物語』と『よしはら物語』−作者と成立について− 天野 聡一
『古今集誹諧歌解』の出版と懐徳堂 篗田 将樹
『椿説弓張月』と聖徳太子伝承−琉球争乱を中心に− 三宅 宏幸
近世後期における公家鑑の出版 万波 寿子

93 九三号 平成二三年一月
富川房信における浮世草子利用 矢田 真依子
橋本経亮の蒐集活動 −『香果遺珍』研究序説 一戸 渉
傀儡子から魁蕾子へ −馬琴異称にみる執筆意識の変化− 菱岡 憲司
『猿蟹合戦』の異伝と流布 −『猿ケ嶋敵討』考− 沢井 耐三

92 九二号 平成二二年七月
国文学研究資料館蔵『万葉集』 
 秋成説書入考 −林鮒主の講義聴聞をめぐって−
高松 亮太
瓢亭百成とその文芸 −近世後期噺本作者の足跡と交流− 藤井 史果
廣瀬淡窓の陸游詩受容 −「論詩詩」を中心に− 黒川 桃子

91 九一号 平成二二年一月
『慶長見聞集』と『童観抄』 渡辺 守邦
浅井了意の『三綱行実図』翻訳 −和刻本・和訳本の底本と了意− 金 永昊
松平忠房の孝子伝 −漢文孝子伝の役割と展開− 勝又 基
樵夫横尾時陰 −『英草紙』第三篇再考− 木越 秀子
安永十年与謝蕪村作「武陵桃源図」を読む 山形 彩美
読本『浪華侠夫伝』と歌舞伎 「けいせい筥伝授」 北川 博子

90 九○号 平成二一年七月
芭蕉連句の季語と季感試論 野村 亜住
馬琴と小津桂窓の交流 菱岡 憲司
近世後期類題和歌集編纂の一齣 亀井 森

89 八九号 平成二一年一月
宇治加賀掾の浄瑠璃芸論『竹子集』序文と『塵芥抄』系謡伝書 ―進藤以三著『筆の次』との関わりを中心に― 田草川 みずき
歌舞伎と紀海音『三井寺開帳』河合 真澄
実録『厭蝕太平楽記』『本朝盛衰記』と『通俗三国志』 ―真田幸村と諸葛孔明―高橋 圭一
花月草紙の成立 ―『郁離子』の受容など―川平 敏文
『水滸伝』の作者と馬琴 ―「今古独歩の作者」羅貫中の発見―神田 正行

88 八八号 平成二〇年七月
『肥後道記』の典拠と主題尾崎 千佳
近世文学と『懲録』 ―朝鮮軍記物(壬辰倭乱作品群)とその周辺―金 時徳
「鬼神のお松」の起源と変容 ―歌舞伎における脚色を中心に―神林 尚子
[講演録]佐賀藩と漢籍高山 節也
[講演録]九州の地方出版中野 三敏

87 八七号 平成二〇年一月
土佐少掾と元禄歌舞伎 ―『薄雪』を中心に―鈴木 博子
賀茂真淵の題詠観高野 奈未
鱗形屋板絵外題考松原 哲子
礪波今道と上方の和学者たち一戸 渉
大田南畝・山手馬鹿人同一人説の再検討 ―『蝶夫婦』と南畝の洒落本を中心に―藤井 史果
『黄葉夕陽村舎詩』前編巻一の編纂事情 ―「忌諱に触れる」作品をめぐって―小財 陽平

86 八六号 平成一九年七月
甫庵『信長記』初刊年再考柳沢 昌紀
ことふりにたれど ―奥の細道校訂私案―井口 洋
和刻本『忠義水滸伝』と『通俗忠義水滸伝』 ―その依拠テキストをめぐって―中村 綾
実録と絵本読本 ―速水春暁斎画作「実録種」絵本読本をめぐって―菊池 庸介
富商大橋淡雅の文事と時局佐藤 温

85 八五号 平成一九年一月
『賀古教信七墓廻』の上演年代井上 勝志
リチャード・レインコレクション蔵 西沢一風作『風流足分船』について ―初期上方艶本に関する考察―石上 阿希
都の錦作片仮名本『内侍所』論山本 卓
馬琴の吉凶観 ―『後の為乃記』を中心に―黄 智暉
合巻における『江戸生艶気樺焼』の享受 ―登場人物の利用をめぐって―佐藤 至子

84 八四号 平成一八年七月
嵯峨本『伊勢物語』の活字と組版鈴木 広光
板木のありか永井 一彰
「吉備津の釜」試論 ―俳諧的連想に着目して―金 京姫
「古梅園の造墨と文化交流」松尾 良樹

83 八三号 平成一八年一月
其角『新山家』の方法辻村 尚子
書物と地本の間 ―文化期後半の中本型読本をめぐって―木越 俊介
勝俵蔵の初期作『けいせい井堤〓』をめぐって
(*〓は「草冠+さんずい+前」)
光延 真哉
河竹黙阿弥作「敵討噂古市」の典拠考埋忠 美沙

82 八二号 平成一七年七月
後期読本作者小枝繁の位置田中 則雄
『新編金瓶梅』と『隔簾花影』神田 正行
『十能都鳥狂詩』をめぐる諸問題について藤川 雅恵
『椿説弓張月』の方法久岡 明穂

81 八一号 平成一七年一月
団水の初期作 ―『諸宗鉄槌論』『好色破邪顕正』の創作方法をめぐって―水谷 隆之
元禄の添削神作 研一
広足と宣長 ―『後の歌がたり』に見られる宣長批判の内実―吉良 史明

80 八〇号 平成一六年七月
徒然草講釈考 ―元禄期の指南書から―川平 敏文
泰里の上洛 ―点茶そして煎茶へ―藤田 真一
寛政期の大田南畝と狂歌小林 ふみ子
『狂歌波津加蛭子』考 ―石川雅望の狂歌活動再開を巡って―牧野 悟資
景物本考浅埜 晴子

79 七九号 平成一六年一月
江戸書肆万屋清兵衛の初期活動速水 香織
『椿説弓張月』の構想と謡曲「海人」大高 洋司
明清小説と善書小川 陽一

78 七八号 平成一五年七月
『通俗五代軍談』の典拠と構成法 ―「通鑑に載傳へたる所を抜萃和釋す」考―熊 慧蘇
支考俳論における「人和」と「時宜」 ―「虚実」の構造を巡って―岩倉 さやか
秋里籬島の俳諧活動藤川 玲満

77 七七号 平成一五年一月
幕末合巻における「江戸」佐藤 至子
江戸板一枚摺役者評判記 ―江戸における「役者評判記」の認識を含めて―倉橋 正恵
日本近世文学会50周年記念事業の報告鈴木 淳
日本近世文学会50周年記念国際シンポジウム「江戸文芸研究の可能性」概要倉員 正江
国際シンポジウム傍聴記 ―江戸文芸研究がおかれている危機と可能性―黒石 陽子
国際シンポジウム傍聴記 ―歴史・倫理・社会という圏外との接近―柳沢 昌紀

76 七六号 平成一四年七月
浅井了意自筆資料をめぐって石川 透
『淋敷座之慰』の「竹斎」中島 次郎
「例の狂言」考 ―『西鶴名残の友』の事実と咄―長谷 あゆす
獄前の都の錦 ―書肆川勝五郎右衛門をめぐって―藤原 英城
日本近世文学会大会研究発表一覧・索引編集委員会

75 七五号  平成一四年一月
本学会の五十周年を迎えて吉江 久彌
遠い思い出を松崎 仁
五十周年に当り学会を去るに際して信多 純一
真剣勝負の場浅野 三平
滝川昌楽素描 ―近世前期京都の一儒者像―勝又 基
元禄前後の伊勢歌壇神作 研一
林述斎と風月社石原 隆好
江戸派伝播の一形態 ―小倉藩国学者と江戸派―亀井 森
気吹舎の著述出版 ―新出『気吹舎日記』を中心に―吉田 麻子
幕末江戸の宮地芝居について ―湯島天神社内の芝居を中心に―佐藤 かつら
銅版草双紙考磯部 敦
近世小説本の形態的完成について濱田 啓介
一つのピリオド―暉峻先生を偲ぶ長谷川 強
追悼暉峻康隆先生青山 忠一
暉峻先生のやさしさ浅野 晃
暉峻康隆先生を悼む山下 一海

74 七四号 平成一三年七月
『続水鳥記』の作者黒木 千穂子
実録『播磨国書写敵討』の成立 ―地方実録の創作方法の一事例―土居 文人
「曲亭」号・「山梁貫淵」号について ―謬説クルワノウマゴト・クルワでマコト―播本 眞一
土佐句テニハの形成堀切 実

73 七三号 平成一三年一月
浄瑠璃歌舞伎化狂言をあらわす術語 ―義太夫浄瑠璃を中心に―大西 敦子
江戸小咄本の板元と編者をめぐって ―奥村喜兵衛と青木宇千―鈴木 久美
落栗庵元木網の天明狂歌小林 ふみ子
寛政前期の抱一井田 太郎
『近世説美少年録』に就いての比較文学的考察崔 香蘭

72 七二号 平成一二年七月
仮名序異文「ひとつ心」の国学的受容について内村 和至
源内門人としての朋誠堂喜三二 ―『高漫斉行脚日記』の世界―石上 敏
『椿説弓張月』の七五調野口 隆
黙老旧蔵本『塩尻』と馬琴神田 正行
口合本と地口本―その変遷中島 穂高

71 七一号 平成一二年一月
二つの時宜 ―支考と御杖の表現理論―中森 康之
多田南嶺の浮世草子 ―当代俳壇との関係を軸に―神谷 勝広
菊屋安兵衛の出版動向山本 卓
『南総里見八犬伝』と聖徳太子伝湯浅 佳子
山東京山伝記考 ―大名家とのつながりを中心に―津田 眞弓

70 七〇号 平成一一年七月
『比売鑑』の写本と刊本勝又 基
兵学者伊南芳通と『続太平記貍首編』 ―通俗軍書に見る当代政治批判―倉員 正江
芭蕉「幻住庵記」と中峰西田 耕三
戸田旭山小伝 ―大坂の椿園・庭鐘・源内―福田 安典
「諸道聴耳世間猿」の意味山本 秀樹
田宮坊太郎物実録考 ―実録の生長に関する一試論―菊池 庸介
二条家俳諧 ―宗匠の系譜―富田 志津子
人情本の型鈴木 圭一

69 六九号 平成一一年一月
道春点『老子口義』と徳倉昌堅大野 出
江戸歌舞伎の興行と狂言 ―寛保三年『春曙〓曽我』の場合―佐藤 知乃
『藤簍冊子』の成立と編集鈴木 よね子
"代作屋大作"花笠文京の執筆活動について木越 俊介
西南戦争と草双紙 ―『鳥追阿松海上新話』の出現をめぐって―佐々木 亨

68 六八号 平成一〇年七月
雪いまだ白し・やさしかりければ ―奥の細道校訂私案―井口 洋
「水竹深処」考 ―人見竹洞の別墅と江戸詩壇―大庭 卓也
八文字屋本時代物と怪異小説 ―『都鳥妻恋笛』の場合―木越 治
富岡本「血かたびら」の〈語り〉について飯倉 洋一
草双紙における流行語の位置松原 哲子
読み物としての合巻 ―三馬合巻の文体―佐藤 至子

67 六七号 平成一〇年六月
『伽婢子』と叢書 ―『五朝小説』を中心に―黄 昭淵
『鳥虫あはせ』をめぐって岡本 聡
近松と『愈愚随筆』 ―和製類書の介在―神谷 勝広
江戸芝居番付の「語り」加藤 圭
桃青署名考補説田中 善信

66 六六号 平成九年七月
〈草双紙〉と俳諧母利 司朗
田中善信説「桃青署名考」の錯誤を正す今 栄蔵
水戸藩儒酒泉竹軒と韻書『洪武聚分韻』の編纂 ―書肆茨木多左衛門との関係に及ぶ―倉員 正江
「天草軍記物」実録の成立 ―仮名草子『嶋原記』から「田丸具房物」へ―菊池 庸介
明治の草双紙 ―京阪活版小説を中心に―佐々木 亨

65 六五号 平成九年一月
『太閤記』朝鮮陣関連記事の虚構 ―日付改変の様相をめぐって―柳沢 昌紀
兼好伝と芭蕉川平 敏文
元禄江戸歌舞伎に見られる配役と仕組の変更 ―「当世小国歌舞妓」をめぐって―松澤 正樹
玉華子と静観房―談義本作者たちの交流―近藤 瑞木
唐橋君山の文事高橋 昌彦

64 六四号 平成八年六月
『絵入/往生要集』諸版考 ―元禄二年版と西鶴『新小夜嵐』をめぐって―中嶋 隆
月尋堂と梨園の人々 ―田中屋治右衛門・金子吉左衛門を中心に―藤原 英城
西沢一風と出版書肆 ―初期作品の出版をめぐる交渉―井上 和人
西沢板豊竹上野少掾正本の研究山之内 英明
板本『枇杷園句集』の成立 ―自筆稿本『甲寅秋 枇杷園句集』との関連をめぐって―寺島 徹

63 六三号 平成八年一月
桃青署名考田中 善信
『日本永代蔵』における「大福」と諸章の変容 ―成立の問題をめぐって―広嶋 進
一枝軒野村尚房の伝と文事神作 研一
山村蘇門の出版工房 ―木曽福島関所の遺蔵板木―高橋 明彦
新出絵入狂言本『女土佐日記』北川 博子

62 六二号 平成七年六月
馬場信意の通俗軍書 ―もう一つの『曽我物語』をめぐって―村田 明彦
『当世敵討武道穐寝覚』成立考川元 ひとみ
歌舞伎の浄瑠璃摂取 ―享保期上方歌舞伎の場合―東 晴美
享和期京都歌壇の一側面 ―大愚歌合一件を通して―盛田 帝子

61 六一号 平成七年一月
古文辞流行前における林家の故事題詠について宮崎 修多
桃青万句考田中 善信
角太夫節正本の刊行と京都草子屋の動向時松 孝文
からくり演出と絵画資料山田 和人
秋成と梅花井上 泰至

60 六〇号 平成六年七月
陽明文庫所蔵近衛信尋自筆詠草類について大谷 俊太
〓園漢詩における「陽春白雪」詠の展開池澤 一郎
式亭三馬の洒落本『船頭深話』について ―享和二年刊行説―棚橋 正博

59 五九号 平成六年一月
井原西鶴出典小考神谷 勝広
『琴後集』撰集攷田中 康二
馬琴の潤筆料と板元―合巻と読本―佐藤 悟
黙阿弥と合巻吉田 弥生

58 五八号 平成五年七月
宗因とその後の西山家島津 忠夫
宇治座の浄瑠璃と江戸歌舞伎との交流 ―初代中村七三郎との関連を中心に―正木 ゆみ
月尋堂と八文字屋 ―その匿名作家としての可能性―藤原 英城
平井紀宗水田 紀久

57 五七号 平成五年一月
近世初期の教訓意識と宋学田中 則雄
正徳期の浮世草子と時事雑説 ―「柳沢騒動物」の展開を中心に―倉員 正江
初代梅月堂香川宣阿のこと ―前半生を論じて時宗との関わりに及ぶ―神作 研一
「おこよ源三郎」説話について今岡 謙太郎

56 五六号 平成四年七月
『歌枕名寄』の板下筆者上野 洋三
源氏明石物語について渡辺 守邦
『老媼茶話』の諸本高橋 明彦
川崎池上家『京進書札留』抜書 ―冷泉門人池上幸豊の四十年―久保田 啓一
草双紙の造本形態と価格 ―半紙本型草双紙の意義―佐藤 悟

55 五五号 平成四年二月
『堪忍記』の性格和田 恭幸
都の錦の学識と手法神谷 勝広
徳川大名柳沢吉里と『源氏物語』 ―「詠源氏巻々倭歌」を中心に―宮川 葉子
房信浦島物の一考察 ―『虚言八百根元記』『十六嶋千代之碑』の典拠をめぐって―舩戸 美智子

54 五四号 平成三年十一月
長岡居住時代の季吟榎坂 浩尚
無の見 ―上田秋成の仏教観―吉江 久弥
小西伯煕水田 紀久

53 五三号 平成三年三月
曽我五郎再生譚の近世的展開 ―信玄奇誕説話と近世文芸―堤 邦彦
『雨月物語』と当代井上 泰至
『草双紙年代記』をめぐって広部 俊也
半紙本型草双紙の成立 ―貸本屋との関係を中心にして―村田 裕司
「日本の僧定心の事」に見る馬琴の「日本」意識服部 仁

52 五二号 平成二年七月
『日本永代蔵』の表現構造 ―「初午は乗て来る仕合」の場合―矢野 公和
『世間娘容気』の演劇的要素佐伯 孝弘
初期洒落本の手法 ―醫家書生の戯作について―福田 安典
江戸歌舞伎絵本番付考 ―安永期における展開―神楽岡 幼子
築地善好考園田 豊
黄表紙『明矣七変目景清』攷 ―「景清が目姿」をめぐって―岩田 秀行

51 五一号 平成二年一月
平秩東作と周辺井上 隆明
雨月物語の場の複合性―八幡神的丈夫像―高橋 庄次
茶山風の形成 ―混沌社社友と菅茶山―福島 理子
藤娘の成立古井戸 秀夫
幕末期江戸劇壇の一様相 ―演劇博物館蔵番付朱筆書き入れによって―菊池 明
〈資料紹介〉了意序医学書『近効方』紹介花田 富二夫

50 五〇号 平成元年六月
『無名野草』をめぐって ―近世和歌に関する一考察―島津 忠夫
浮世草子の挿絵―様式の変遷と問題点―神谷 勝広
『雨月物語』の神仏習合空間 ―連作複合詩篇の構想―高橋 庄次
天保改革後の名古屋歌舞伎池山 晃
〈翻刻・紹介〉虎屋永閑正本『山科之右大臣色好』千葉 胤男
日本近世文学会大会研究発表一覧・索引編集委員会
『近世文藝』総目次・索引編集委員会

49 四九号 昭和六三年一一月
近世における『曾我物語』の軍談について浜田 啓介
初世中村七三郎の去就をめぐって ―中村・山村両座における地位―飯島 満
黒本・青本と瀬川菊之丞 ―『菊重女清玄』の歌舞伎摂取の方法―高橋 則子
板木師井上清風の刻業鈴木 淳
広瀬淡窓・旭荘の漢詩指導例 ―松永顕徳甫著『草稿』について―市場 直次郎

48 四十八号 昭和六三年七月
蕉風付合秘伝「自他の説」濱 森太郎
浅尾十次郎と江戸劇壇井上 伸子
実録体小説の生成 ―天一坊一件を題材として―小二田 誠二

47 四七号 昭和六二年一一月
伊賀越敵討物『殺報転輪記』の転成上野 典子
『群書一覧』成立攷管 宗次
『采風集』刊前刊後水田 紀久
天保期前後の書画会ロバート キャンベル
旧友 野間光辰を送る暉峻 康隆
野間さんと近世文学会大谷 篤蔵
愴愴として書す浜田 啓介
大先達野間光辰先生長谷川 強

46 四六号 昭和六二年六月
馬琴への対抗と黙阿弥への影響 ―続々式亭三馬と白話小説・『坂東太郎』『杜騙新書』と『弁天小僧』―井上 啓治
太田巴静と支考および露川野田 千平
『諸芸評判 金の?』考赤間 亮
野村増右衛門事件の転化倉員 正江
末期中本型読本書目年表稿 ―弘化期以降―高木 元

45 四五号 昭和六一年一一月
井沢蟠龍の著述とその周辺白石 良夫
和学御用下田師古と壷井義知・荷田春満との交渉古相 正美
春町作黄表紙の虚像と実像 ―『悦贔屓蝦夷押領』をめぐって―宇田 敏彦
「劇神仙」考―寿阿弥を中心に―鹿倉 秀典
末期の中本型読本 ―所謂「切附本」について―高木 元

44 四四号 昭和六一年六月
鯛屋一族の文芸活動の諸問題塩村 耕
江戸冷泉門と成島信遍久保田 啓一
『所歴日記』の伝承記事板坂 輝子
寛政期の鬼武鈴木 俊幸
中本型読本書目年表稿 ―天保期まで―高木 元
玉晴堂芝誘伝補正並びに『双刀英勇談』について山本 卓

43 四三号 昭和六〇年一一月
『因果物語』蛇道心説話をめぐって ―唱導と文芸の間―堤 邦彦
『日本永代蔵』冒頭文の口訳私注 ―『永代蔵』の主題にふれて―吉江 久彌
西沢正本屋京店の所在に就いて ―岩崎文庫蔵『けいこ本新板かはり哥さいもん』をめぐって白井 雅彦
鳥居清倍・清満と『一夜船』 ―浮世草子の受容について―山下 琢巳
会話体洒落本に関する一考察小林 勇
花山亭笑馬の生涯石川 了
井上市郎太夫正本『弘法大師出世之巻』について山田 和人

42 四二号 昭和六〇年五月
鳥居清経画草双紙と『西鶴織留』 ―草双紙における西鶴受容―有働 裕
元木網智恵内子夫妻の手紙田中 仁
王晴堂芝誘とその戯作グループ山本 卓
『里見八犬伝』と『里見軍記』浜田 啓介
月空居士露川 ―行脚にいたるまで―服部 直子
洛東遺芳館本『源平軍論』について山田 和人
紹介資料『小野小町/玉造お町萬葉女阿漕』について千葉 胤男

41 四一号 昭和五九年一一月
江戸時代前期の堂上歌界における「家集」について島原 泰雄
「わりなし」考 ―『奥の細道』の「わりなし」について―金田 房子
式亭三馬と白話小説 ―『阿古義物語』をめぐって―井上 啓治
『花江都歌舞妓年代記』の成立広瀬 千紗子
釈義端雑考水田 紀久

40 四〇号 昭和五九年五月
『好色一代女』の挿絵的考察徳田 武
『武徳鎌倉旧記』『鎌倉繁栄広記』をめぐって倉員 正江
『玉あられ論』作者考鈴木 淳
関西大学本『伴氏系図』と伴蒿蹊清水 勝
『関取千両幟』成立の背景 ―半二の歌舞伎摂取の方法―黒石 陽子
並木宗輔の世話浄瑠璃 ―『和泉国浮名溜池』と『茜染野中の隠井』―内山 美樹子

39 三九号 昭和五八年一〇月
小冊子の板行に関する場所的考察 ―洒落本の場合―浜田 啓介
末吉家蔵秋成関係資料長島 弘明
中期江戸戯場に関する一考察 ―三世沢村宗十郎の存在を媒介に―鹿倉 秀典
馬琴読本の一展開 ―『四天王剿盗異録』とその前後―大高 洋司
『南総里見八犬伝』における八房″の出自について横山 邦治
蔦屋重三郎出板書目年表稿・補正鈴木 俊幸

38 三八号 昭和五八年五月
御所伝受の背景について ―古今伝受後の智仁親王―小高 道子
『武城絃歌集』の作者達坂内 泰子
『好色五人女』序説矢野 公和
眺望・鬼哭・傷心 ―平泉と須磨―上野 洋三
『心中二枚絵草紙』論井口 洋
柳亭種彦草双紙書目稿佐藤 悟 
守随さんさようなら暉峻 康隆
お徐かにござれ守随さん野間 光辰
守随先生裏話鶴見 誠
守随先生追慕井浦 芳信

37 三七号 昭和五七年一〇月
御伽草子『はちかづき』の草双紙への展開 ―西村屋與八板を中心に―松原 秀江
黒本・青本『酒呑童子』について ―黒本・青本体裁のいわゆる狂言絵尽本の問題―高橋 則子
賀茂真淵の古今集注釈 ―内閣文庫本『続万葉論』の位置―原 雅子
馬琴と『広益俗説弁』播本 真一
黄表紙集『絵本東土産』について棚橋 正博

36 三六号 昭和五七年五月
ぼけ ―大阪俄の味―中村 幸彦
御所伝受の成立について ―智仁親王から後水尾天皇への古今伝受―小高 道子
西鶴転居説をめぐつて吉江 久彌
黄表紙の無間ノ鐘井上 隆明
化政期の地方狂歌界 ―真顔と信濃の結びつきを中心にして―浅岡 修一
蔦屋重三郎出板書目年表稿(下)鈴木 俊幸

35 三五号 昭和五六年一二月
近世文学会とともに水野 稔
学会私的体験記浜田 啓介
三十年の歩み本田 康雄
ぐちっぽい思い出神保 五弥
『おくのほそ道』旅立の句文私考市場 直次郎
初代萩野八重桐とその時代の女方 ―付・上演年譜―井上 伸子
『日本第一和布苅神事』をめぐって桜井 貴美子
和訳太郎と当代劇壇 ―『世間妾気質』を中心として―堤 邦彦
目ひとつの神象の彫琢と秋成の神秘主義鈴木 淳
蔦屋重三郎出板書目年表稿(上)鈴木 俊幸

34 三四号 昭和五六年五月
古活字版のキズ渡辺 守邦
『新語園』と類書 ―了意読了漢籍への示唆―花田 富二夫
「白峯」の造型(本誌三二号)補注・訂正若木 太一
梅津主馬宛季吟の書簡二通榎坂 浩尚
抗争期の其磧篠原 進
『青砥稿花紅彩画』試論 ―その原拠をめぐつて―梅崎 史子

33 三三号 昭和五五年一〇月
「ふる池」の真実 ―発句を配列することの意味について―新家 潤子
絵入狂言本の文体について鎌倉 恵子
『茶瘕酔言』 の成立年次について鷲山 樹心
越後小泉蒼軒宛馬琴書簡五通高橋 実

32 三二号 昭和五五年三月
『やうきひ物語』の作者について菊池 真一
椋梨一雪年譜稿井上 敏幸
西村市郎右衛門未達について ―その出版活動と歿年の推定―中島 隆
『古事記伝』の方法板垣 俊一
「白峯」の造型 ―典拠からの遡源―若木 太一

31 三一号 昭和五四年九月
佐河田昌俊の前半生について渡辺 憲司
沢田一斎と土佐田中 善信
古松軒の林子平批判板坂 耀子
本屋と読者 ―下郷千蔵宛風月孫助書簡―長友 千代治
近世出版の一側面 ―本居家関係文書を中心に―岡本 勝
『南総里見八犬伝』の諸板本(下)板坂 則子

30 三〇号 昭和五四年三月 
冷泉為景とその周辺市古 夏生
『薄雪物語』の挿絵松原 秀江
恨の数読永楽通宝 ―『武家義理物語』試論―井口 洋
『万の文反古』の成立経緯について ―柱刻の問題を中心に―高橋 柳二
芭蕉の発句「草の戸も住替る代ぞひなの家」考 ―『おくのほそ道』寸見(2)―富山 奏
ひいき連中について ―道頓堀一七八九〜一八二九―松平 進
悼重友毅先生暉峻 康隆

29 二九号 昭和五三年六月
山下京右衛門論 ―「山下かゝりの一りう」について後藤 多津子
『熊野御前平紋日』考 ―二つ目を中心に―河合 真澄
山東京伝の黄表紙『鐘は上野哉』考 ―その成立と刊年について―棚橋 正博
馬琴と権八小紫内田 保広
『南総里見八犬伝』の諸板本(上)板坂 則子

27・28 二七・二八合併号 昭和五二年五月
『堀川波鼓』論井口 洋
茨木屋幸斎一件と海音・近松 ―『山桝太夫葭原雀』と『傾城酒呑童子』の上演をめぐつて―大橋 正叔
有賀長伯の出版活動上野 洋三
『蛙合』管見石川 八朗
『薄雪物語』板木考松原 秀江
松平定綱文化圏について渡辺 憲司
『文武二道万石通』雑考 ―頼朝・重忠をめぐって―中山 右尚

25・26 二五・二六合併号 昭和五一年八月
『曽根崎心中』の文体比較 ―筑後掾本と加賀掾本―山根 為雄
名古屋常磐津史序説 ―初代岸沢式治をめぐって―安田 文吉
浅井了意関係新資料 『やうきひ物語(長恨歌抄)』について坂巻 甲太
『月氷奇縁』の成立大高 洋司
馬琴の(隠微)という理念服部 仁

24 二四号 昭和五〇年一〇月
真草行の説堀切 実
『春雨物語』の成立 ―稿本群の検討を通して―木越 治
西原梭江小伝中山 右尚

23 二三号 昭和四九年一月
俳譜師にとって(自由)とは何か乾 裕幸
市場通笑伝―後裔からの発言―水野 稔
シンポジュウム『大経師昔暦』 ―前進座上演『おさん茂兵衛』をめぐって―小池 章太郎 他

22 二二号 昭和四八年七月
『薄雪物語』とお伽草子渡辺 守邦
「紫女」の素材と方法井上 敏幸
『西鶴名残の友』と咄本岡 雅彦
『大経師昔暦』 の実説諏訪 春雄
資料紹介「太上感応篇説定」 ―浅井了意自筆写本―北条 秀雄

21 二一号 昭和四八年一月
特に貞享甲子の改元改暦と元禄三大家の関連表現試論岡部 長章
西鶴二題(鉄限の釈迦堂と西鶴)高橋 俊夫
西鶴二題(土器町の事) ―「忍び扇の長歌」(諸国咄)再考―高橋 俊夫
歌舞伎番附の数種について横山 正
藤井竹外とその詩北村 学

20 二〇号 昭和四七年四月
近世文学会二十周年を迎えて重友 毅
学会略史守随 憲治
初心忘るべからず野間 光辰
二十周年を迎へて長谷川 強
第一回大会のころ水野 稔
宗因の方法 ―無心所着体の確立をめぐって加藤 定彦
『おくのほそ道』構成の一検討明珍 昇
資料紹介 京伝洒落本の京山注記水野 稔

19 一九号 昭和四六年四月
なげ節考(中)野間 光辰
『鷹筑波』の成立をめぐつて田中 善信
『墨東綺譚』と近世文学高橋 俊夫

18 一八号 昭和四五年七月
なげ節考(上)野間 光辰
芭蕉の「さび」の理解者 ―遅日庵杜哉の場合―復本 一郎
『英草紙』論 ―「俗に即して雅を為す」―徳田 武
『仮名手本忠臣蔵』十一段の意味堀川 光子
宮島大芝居劇場考角田 一郎
一中節の薄物正本の紹介(第一回)千葉 胤男

17 一七号 昭和四五年一月
延宝四年帰郷の芭蕉を迎えた市隠・半残富山 奏
西吟と桜墳山人飛鳥翁神堀 貞子
『宿無団七時雨傘』の新資料 並『お七伊三郎百年忠実田山恋』岸本 一郎
文化初期の宿屋飯盛と『万代狂歌集』粕谷 宏紀
中本もの書目年表稿横山 邦治
一中節の丸本拾遺 ―其の一 同流の丸本について―千葉 胤男

16 一六号 昭和四四年六月
役者評判記 ―元禄・宝永・正徳期の役柄提示について―平尾 美都子
『雨月物語』の構想 ―浮世草子の影響―富士 昭雄
『雨月物語』私見 ―「吉備津の釜」の形成をめぐって―吉江 久彌
続佐藤本『春雨草紙』の検討 ―いわゆる「壬申の乱」その他について―浅野 三平
富尾似船年譜稿雲英 末雄

15 一五号 昭和四三年一一月
岸本調和の撰集活動檀上 正孝
『一目玉鉾』と『東海道名所記』高橋 俊夫
『好色五人女』論序説 ―その読者意識の持つ意味を中心に―谷脇 理史
東京大学近世文学資料展展示書目録 付解説 ―霞亭、洒竹、竹冷、木谷、黒木の各文庫より― 

14 一四号 昭和四三年六月
一言守随 憲治
『露殿物語』をめぐって青山 忠一
大淀三千風略伝岡本 勝
支考の虚実論の展開堀切 実
喜三二伝考異井上 隆明
馬琴と牧之の交流高橋 実

13 一三号 昭和四二年四月
曲亭馬琴の文学評論研究序章浜田 啓介
『忠臣水滸伝』について清水 正男
享和二年の馬琴書簡とその周辺岸 得蔵
京伝洒落本と『梅暦』・『春告鳥』との関係橋口 利長
戯作から戯作評判記の成立まで広瀬 朝光
京伝と絵画鈴木 重三
山東京伝年譜稿水野 稔
学会参加日記抄 ―於鹿児島―        横山 邦治nil
学会参加の記 ―昭和四十年秋・於名古屋市山―岸 得蔵
学会参加の記 ―昭和四十一年春季大会―浅野 晃

12 一二号 昭和四〇年一〇月
山手馬鹿人の問題浜田 義一郎
評判記に於ける実悪の考察 ―山中平九郎と藤川武左衛門・富沢半三郎―平尾 美都子
『諸艶大鑑』の一面 ―その人間観の深化について―高橋 俊夫
西鶴後期作品の一系列に見る諸問題吉江 久爾
戯作評判記『江戸土産』をめぐって広瀬 朝光
黄表紙よりみた馬琴の教訓性国領 不二男
役者評判記宝暦以前現在書目補訂諏訪 春雄
学会参加の記富士 昭雄

11 一一号 昭和三九年一一月
綾足の笑話本『古今物わすれの記』井上 豊
『好色一代男』に於ける年中行事の意味 ―発想の一基盤の問題―高橋 俊夫
『好色一代男』の時間意識谷脇 理史
『藤簍冊子』について ―巻之三「秋山記」を中心として―森田 喜郎
『秋山記行』実録と戯作について高橋 実
役者評判記宝暦以前現在書目(未定稿)諏訪 春雄

10 一〇号 昭和三九年二月
仮名草子女訓物について白倉 一由
西鶴語句の典拠私見由井 長太郎
『本朝桜陰比事』の原拠に西鶴自身のものがある吉江 久彌
俳人無腸論ノート ―「月や霰」の句を中心に―高田 衛
天保合巻の一傾向渡辺 守邦
近世出版機構の解体(下) ―明治初期戯作出版の動向―前田 愛
「説教座」という小芝居について室木 弥太郎

9 九号 昭和三八年六月
曲亭書簡補遺―合巻絵草紙一件―水野 稔
『笠屋三勝二十五年忌』の異本について ―『三勝半七二十五年忌』の本文―横山 正
『好色一代男』の成立過程谷脇 理史
『けいせい色三味線』と『女郎なよせ』について小野 晋
『癇癖談』 ―その諷諧の構造―高田 衛
近世出版機構の解体(上) ―明治初期戯作出版の動向―前田 愛
遊女歌舞伎の一資料 ―『佐渡年代記』について―諏訪 春雄

8 八号 昭和三七年一一月
初期浄瑠璃の段内形式句 ―三重との関連について―角田 一郎
公平浄瑠璃の成立と歌舞伎室木 弥太郎
遊女評判記研究 ―西鶴文学の一基盤―中野 三敏
『西鶴諸国はなし』 ―説話的発想について―江本 裕
近松と近江国高観音近松寺 ―近松は何故「近松門左衛門」と名告ったか―諏訪 春雄
大淀三千風と浄瑠璃について松田 修
浮世物真似めきたるゑせ物語のこと本田 康雄
黙阿弥の滑稽田井 庄之助
資料解説鶴屋南北作『姿花江戸伊達染』補説大久保 忠国

7 七号 昭和三七年三月
傾城諸分秘伝書『しろがらす』について ―太夫もろこし自筆本の紹介―野間 光辰
伊藤出羽掾と公平浄瑠璃室木 弥太郎
世話浄瑠璃の段諏訪 春雄
「吉備津の釜」の構想中村 博保
振鷺亭と為永春水神保 五弥
近世前期文学用語散考前田 金五郎
資料翻刻『蕪門二十五ケ条貞享意秘註』(その二)堀 信夫

6 六号 昭和三六年五月
林羅山の国文学研究小高 敏郎 
服部土芳生前自筆の墓碑 ―土芳の晩年について―富山 奏
『由良物語』作者考前田 利治
中本作家鼻山人について神保 五弥
幕末読本の一傾向浜田 啓介
備後系(広島)田植歌のダンゴト竹本 宏夫
資料翻刻『蕪門廿五ケ条貞享意秘註』(その一)堀 信夫
『紫蘭文庫』近世演劇関係書目小野 晋

5 五号 昭和三五年五月
「扨もそののち」発生考角田 一郎
作品中の文章の近似をめぐって ―西鶴・其磧・京伝―笠井 清
土佐少掾について鳥居 文子
古俳諧用語考前田 金五郎
化政期における団菊の競演 ―南北作品研究から―田井 庄之助
上田秋成の人と思想中村 幸彦
秋成終焉の地羽倉 敬尚
復刻『区柴々副微』藤 打魚

4 四号 昭和三二年三月
江戸に於ける季吟野村 貴次
幸若とその系譜室木 弥太郎
表現効果より見たる『好色一代男』の敬語表現神堀 貞子
其磧・一風・団水長谷川 強
其碩世話物考説 ―主としてその生成を中心として―石川 潤二郎
「白峯」の成立と『雨月物語』の原型 ―『西行はなし歌枕染風呂敷』をめぐって―高田 衛
初代中村富十郎 ―芸の由来のための系譜考―井浦 芳信
歌舞伎、戯曲と音楽との関係 ―木、ツケを中心として―杉山 丈夫

3 三号 昭和三一年五月
近松の赤穂浪士事件劇化をめぐって ―演劇の論理という事―松田 修
近世後期に於ける大阪書林の趨向浜田 啓介
北条団水年譜宗政 五十緒
江戸時代語二三前田 金五郎
復刻『夜の錦』(承前)板坂 元

2 二号 昭和三〇年一〇月
挿絵から見た西鶴文学の一性格岸 得蔵
貞享元禄の江戸俳譜鈴木 勝忠
「利休」といふ語について小野 晋
山々亭有人ノート興津 要
『心中万年草』高野 正巳
未翻刻南北作歌舞伎脚本四種解題大久保 忠国
復刻『夜の鈴』(承前)板坂 元

1 一号 昭和二九年一〇月
創刊のことば守随 憲治
私説『風流志道軒伝』に関する弁明暉峻 康隆
浄瑠璃の詞章と曲節との関係渥美 かをる
近世初期芝居歌の一資料井浦 芳信
京都に於ける宇治加賀掾 ―宇治座を中心として―信多 純一
竹田出雲の襲名と作品祐田 善雄
気質物の方法とその限界田中 伸
復刻『夜の錦』板坂 元

付録 「日本近世文学会会報」総目次

C 四号 昭和二九年一○月
所感重友 毅
金沢大会記守随 憲治
江戸初期東国語素描 −醒睡笑の国語学的考察(一)−金田 弘
演劇部会活動状況杉山 丈夫

B 三号 昭和二九年四月
私の提案野間 光辰
近松物復活の苦心竹本 綱太夫
北九州採楽の旅渥美 かをる

A 二号 昭和二八年一〇月
国文学会の動向暉峻 康隆
「円朝語彙」抄 ―江戸市井語篇(一)―正岡 容
西鶴の方法(要旨) ―小説における構成法―暉峻 康隆

@ 一号 昭和二八年五月
日本近世文学会の成立について久松 潜一
日本近世文学会の発足までの記守随 憲治
京都だより野間 光辰
近世初期の花街文学について小野 晋


(C)日本近世文学会