日本近世文学会では、平成17年度から、若年研究者(40歳以下)に、「近世文藝」登載の論考を対象として、「日本近世文学会賞」を授与することになりました。
第1回目の審査対象は、平成16年度中に刊行される、第80号(投稿期限は平成16年2月16日必着。同年7月刊行予定)と、第81号(投稿期限は同年8月20日必着。平成17年1月刊行予定)です。
賞についての詳細は、下記の通りです。
日本近世文学会の活動は昭和二十六年の発足以来五十年を越え、その間、学会員の熱意と努力によって、わが国の人文学研究に大きく貢献し、数々の成果を達成してきた。二十一世紀に入り、人文学全体が新たな展開を模索する状況の中で、本学会も大きな転機に立っている。約三百年にわたって、多様なあり方で表現された近世文学の作品の数々は、今日その存在が諸方面から注目されている。人文学研究の領域においても国際化、学際化が急速に進む中で、本学会の果たさねばならない使命はかつてないほどに重い。
このような状況において、本学会の発展を担っていく若い研究者に期待するところは大きい。先学の研究をふまえながら、研究対象・研究方法をたえず検証し、発見し、新たな作品評価や文学史的構想に繋ぐことのできる、意欲溢れる研究者が輩出することが望ましい。
日本近世文学会賞はこのような意欲に満ちた新進気鋭の研究者を顕彰し、日本近世文学研究を対社会的にもアピールしていくことを目的として創設される。対象となる業績は学会誌「近世文藝」掲載のものとし、学会および学会誌の更なるレベルアップにも資することが期待される。大方のご理解とご賛同をお願いするものである。